新シリーズ ニュージャージーの野鳥

2002.5.19 Delaware & Raritan Canal State Park

 夏鳥を探せ!その2

  ここも,近所の奥様から教えてもらった公園です. 公園といっても実体はラリタン川とデラウェア川を結ぶ運河沿いに延々続く遊歩道です. しかし,これが侮れません. 運河沿いには森や湿地,湖などの多様な環境があり,鳥が豊富です. 運河の水面から遊歩道が少し高い位置にあるので, 目線の高さに鳥が出てくるのです. メインの場所はちょうどPrinceton大学からPort Mercerのあたりになります. 地元の散歩を楽しむ人とも挨拶をかわして,のんびりウォッチング出来ますよ.

【観察スポット】
  Route1からAlexander Road を西へ折れ,森の中の小さな橋を渡るとすぐ左手に駐車場があります(写真). この駐車場の周囲の木から運河にかけてオリオールやレンジャクが見られました.

この辺は,Princeton大学に近くなるので, 遊歩道をランニングしている学生さんが多いです. ここから南へ行くと,両岸がゴルフ場になります. ゴルフ場の芝生にはカナダガンが美味しそうに芝生を食べているのが見られます. 付近の枝には,キツツキ類やヒタキ類が見られます. 約1時間ほど歩くとQuaker Roadにたどり着きますが, この辺りもいろいろな種類が多く, ゴールドフィンチなども見られました.
MapQuestPort Mercer NJと入力して, ズームアップしてみてください. そこから北が公園見所になります.

【その他】
  写真にも写っていますが,6月からカヌー乗り場がオープンします. 貸しボートは,こちらではカヌーになります. 運河はほとんど流れがありませんのでのんびり乗れます. ここのカヌーには裏ワザがあって, 乗り場のプールから右へ行くと運河へ通じますが, 反対のプール左端から(林の尾根?)カヌーを持って(大人2人なら運べます)10mくらい運べば, カーネギーレイクに入れるのです. NJトランジットの線路をくぐり,湖に出るとPrinceton大学のボート部の 人たちも練習してますので競争できます(こっそり).

No.089 ミドリメジロハエトリ(Empidonax virescens
英名:Acadian Flycatcher
  かなりの苦戦を強いられた,グレー系のヒタキです. 大きさ,姿勢,白い翼帯などからミドリメジロハエトリと判断しました. 彼らには似た種類が多く,声で区別するのが一般的のようです. ちょうど日本のムシクイの仲間のようですね. ただし,私はさえずりは聞けませんでした. フライングキャッチは,サメビタキのようです.
  アメリカ東部で普通の夏鳥. 分類は,スズメ目タイランチョウ科(大きいヒタキ類)に属します. (CHINO)

No.091 オオヒタキモドキ(Myiarchus crinitus
英名:Great Crested Flycatcher
  この鳥も,木が混んでいる森にいます. 去年は一度も見られませんでしたが, 2年目はよく見るようになりました(行くポイントが良くなってきた). フライキャッチャー(ヒタキ)という名前に似合わず, 体長8.5インチ(約23cm)なのでかなり大きいです. なるほど,こちらもタイランチョウ科の鳥です. Marcer County Parkの森でも見ました. 黄色いお腹は結構目立ちます.警戒すると後頭部にちょこんとトサカのように羽根が立ちます. アメリカ東部で普通の夏鳥. (CHINO)

  それじゃ,ギースのファミリーと言う事で,池のほうへ行きました.

  例のシギが飛んだあと,ギースを撮りました. 雛はとてもかわいいです.

No.090 ハシボソキツツキ(Colaptes auratus
英名:Northern Flicker
  北アメリカに棲むキツツキの中では2番目に大きい種類で, 33cmくらいいあります. ハミルトン公園では,高い木の上のほうにばかりいて 大きな声はよく聞きましたが,姿はあまり見られませんでした. ここでは,運河脇の木によく出来てました. 警戒心が強く,餌場などには出てきません.
  アメリカ全土で普通の留鳥,カナダでは夏鳥です. (CHINO)

No.092 ヒメレンジャク(Bombycilla cedrorum
英名:Cedar Waxwing
  日本の野鳥では,トップクラスの人気を誇るレンジャク. アメリカにも2種類いました. 一般的なのが,このヒメレンジャクでアメリカ北部からカナダで繁殖し, アメリカからメキシコで越冬します. NJでは留鳥でした. ちなみにもう一種類は日本でもおなじみのキレンジャクです. どちらも尾の先が黄色いため, ヒメレンジャクも一瞬キレンジャクと思ってしまいますが, 尾の下側が赤くなく,キレンジャクよりも一回り小さいです. しかし,良く群れたり,「ツリ〜」という声などは, そっくりですのですぐレンジャクと分かります. (CHINO)

  いかがでしたでしょうか? 今回は,よそを向いた写真を4連発してしまいました.
  誠に申し訳ございませんm(__)m  結構気に入っていた鳥たちですが, なかなか短時間で撮れるものではありませんね. どれも普通種だったんですけど...

  次回は,夏のSandy Hookを紹介する予定です. お楽しみに!(CHINO)