BootVisでOSを再配置して高速に起動する方法


文書番号: winxp011

対象OS: WindowsXp

◆概要

このページは、Microsoft WindowsXpで、BootVisでOSを再配置して高速に起動する方法を紹介するページです。


マイクロソフトは、Windows XPの起動時間の目標値を[30秒以内]に設定しています。これを実現するために、Windows XPでは主に二つの起動時間短縮機能をサポートしています。


一つは各起動プロセスの並行処理であり、全体的な待ち時間の削減に役立っています。もう一つは、ディスクシークの待ち時間やページフォルトの発生を回避する「プリフェッチ(prefetch)機能」のサポートです。プリフェッチ機能は、システム起動時のディスクアクセスを監視して、ディスクアクセスパターンをログに記録します(ログは[%SystemRoot%\Prefetch]フォルダに保存されます)。次回以降の起動時には、Windows XPはそのログに基づいてファイルを先読みし、起動時間を短縮します。


しかし、プリフェッチ機能を効果的に利用するためには、OSの起動ファイル群が読み込み順に従ってディスク上に連続して配置されていなければなりません。


 断片化したOSの起動ファイルを簡単にデフラグメント(再配置)するには、「BootVis.exe」(以下BootVis)を利用します。BootVisはマイクロソフトのフリーソフトで、http://www.microsoft.com/hwdev/platform/performance/fastboot/で入手できたのですが、現在は提供されていないようです。対応OSは、Windows XPです。

  1. 最初に、現在のWindows XPの起動時間を計測しておく。計測する方法は、別記を参照。
  2. BootVis.exeを起動する
  3. [Trace]メニュー→[Optimize System]を選択する。
  4. 自動的にWindows が再起動するので、しばらく待つ。
  5. Windows が再起動すると、自動的にBootVisが起動し、断片化したOSの起動ファイルのデフラグメントが行われる。なお、デフラグメント中は、Windowsを一切操作してはならない。
  6. 終了後、再度Windows Xpの起動時間を計測する。OSの起動時間が短縮されたことが体感的・視覚的に理解できる。

OSの起動時間を計測するには
 現在のWindows XPの起動時間を測定するには、次の手順で行います。

  1. BootVis.exeを起動する
  2. [Trace]メニュー→[Next Boot + Driver Delays]を選択する。
  3. 「Trace repetitions」が表示されるので、そのまま「OK」をクリックする。すると、Windows XPの起動時間の計測が開始される。
  4. 自動的にWindows XPが再起動するので、しばらく待つ。
  5. 再起動完了後、BootVis.exeが保存されている同じフォルダに計測データファイル([TRACE_BOOT+DRIVERS_1_1.BIN]など)が作成される。
  6. 少し時間を置いてから自動的にBootVisが起動し、計測データファイルが読み込まれる。BootVisの画面にWindowsの各起動プロセス時間がミリ秒単位でグラフ化されてレポート表示される。

なお、BootVisを実行しても起動時間に変化がないときは、プリフェッチ機能が無効の可能性が高いので、プリフェッチ機能を有効にする方法を参考にレジストリを修正するとよいでしょう。



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