スナップショットの概要


文書番号: vm006

対象Version: VMWare Workstation 6.0

◆概要

スナップショット機能は、仮想マシンの状態を保存して同じ状態に繰り返し戻りたい場合に効果的です。たとえば、トレーニングコースを作成する場合などにスナップショットを利用できます。コース内の各レッスンまたはラボごとに、マシンのスナップショットを設定できます。また、ソフトウェアのテストを行う場合に、別バージョンのプログラムをインストールする前にスナップショットを設定し、各インストールが同一のベースラインから開始されるようにすることができます。

◆スナップショット プロセス:線形処理とプロセスツリー

スナップショットを設定し、現在の仮想マシンの状態を保存すると、いつでもその状態に戻ることができます。スナップショットは、仮想マシンを同じ状態に繰り返し戻る必要があるが、複数の仮想マシンを作成したくないという場合に便利です。

仮想マシンの現在の状態を一時的に保存するには、「サスペンドおよびレジューム機能の使用」を参照してください。

仮想マシンのスナップショットを複数回作成して、後で戻る必要のあるすべての状態を保存できます。複数台の仮想マシンのスナップショットを作成する場合は、各仮想マシンごとに個別のスナップショットを作成する必要があります。たとえば、チーム内のすべての仮想マシンのスナップショットを作成する必要がある場合には、この方法をお勧めします。

◆ヒント

 スナップショットを無効にすると、Workstationのパフォーマンスが向上します。スナップショットを必要としない場合は、無効にすることwお勧めします。

◆スナップショットの線形処理

スナップショットの一般的に使用方法のひとつは、開発プロセスの使用で、線形処理における各ステップを保存する方法です。これによって、新しい、まだテストされていないコードをプロジェクトに追加した時、新しいコードが期待通りに動作しない場合、正確に動作する状態までいつでも戻ることができます。

他の使用例として、コンピュータ化されたトレーニングコースが挙げられます。各レッスンの冒頭のスナップショットを作成しておくと、時間のかかる準備をする必要なしに、それぞれの生徒に適した箇所に即座に戻ることができます。

図1. 線形処理でのスナップショット復元ポイント
線形処理でのスナップショット復元ポイント

Workstationでは、各線形処理で100個以上のスナップショットを作成することが可能です。

◆プロセスツリー内のスナップショット

スナップショットには、図2のような使用方法もあります。単一の長いシーケンス内のプロセスの各ステップを保存するのではなく、1つのベースラインから分岐する数多くのシーケンスを保存します。この方j法はソフトウェアのテスト等で頻繁に使用されます。別バージョンのプログラムをインストールする前にスナップショットを作成し、各インストールが同一のベースラインから開始されるようにすることができます。

図2.プロセスツリー内の復元ポイントとしてのスナップショット
プロセスツリー内の復元ポイントとしてのスナップショット

Workstationでは、各線形処理で100個以上のスナップショットを作成することが可能です。

◆スナップショット間の関係

スナップショット間の関係は親子の関係のようなものです。

  • 線形処理では、各スナップショットに親スナップショットと子スナップショットが1つずつ存在しますが、最後のスナップショットだけは親スナップショットのみです。
  • プロセスツリーでは、各スナップショットに親スナップショットは1つ存在しますが、子スナップショットが複数ある場合もあります。スナップショットの多くは子スナップショットが存在しません。

仮想マシンの親スナップショットとは、現在の状態(図3の[現在点])をあらわすスナップショットです。スナップショットの作成後は、保存された状態が仮想マシンの親スナップショットです。前のスナップショットに「復元」または「移動」した場合、そのスナップショットが仮想マシンの親スナップショットとなります。

図3.スナップショット間の親子関係
スナップショット間の親子関係
 
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