Microsoft Access VBA - シリアルプリンタでゆうパックに正確に位置あわせして印刷する方法
◆概要
このページは、Microsoft Accessにおいて、フシリアルプリンタでゆうパックの送り状に正確に位置あわせして印刷する方法を記載しています。
◆内容
単票に比べて連続帳票のほうが用紙合わせの信頼性が高いので、ゆうパックに用意されている専用の複写式送り状にシリアルプリンターで印刷します。ここで記載している方法は、他の連続帳票にも応用できます。
◆レポートの作成
ゆうパック送り状の形式に合わせてレポートを作成します。
手順1 白紙のレポートを作成する
白紙のレポートを作成して、次のように設定します。
- レポートヘッダー/フッターは使用しない
- 表題は「ゆうパック送り状」とする
- 幅を10.101cmに指定する
- レコードソースを指定する
手順2 詳細セクションの高さを設定する。
プロパティで「高さ:8.899cm」に設定します。
手順3 テキストボックスを貼り付ける
テキストボックスを詳細セクションに必要なだけ貼り付け、それぞれ次のように設定します。
フォント名は「MS Pゴシック」とします。
名前 | コントロールソース | 左位置 | 上位置 | 幅 | 高さ | フォント サイズ |
届先郵便番号1 | =Left([依頼主郵便番号],1) | 0 | 0 | 1.101 | 1.199 | 34 |
届先郵便番号2 | =Mid([依頼主郵便番号],2,1) | 1.3 | 0 | 1.101 | 1.199 | 34 |
届先郵便番号3 | =Mid([依頼主郵便番号],3,1) | 2.6 | 0 | 1.101 | 1.199 | 34 |
届先郵便番号4 | =Mid([依頼主郵便番号],5,1) | 4.3 | 0 | 1.101 | 1.199 | 34 |
届先郵便番号5 | =Mid([依頼主郵便番号],6,1) | 5.6 | 0 | 1.101 | 1.199 | 34 |
届先住所1 | 届先住所1 | 0 | 1.698 | 7 | 0.705 | 10 |
届先住所2 | 届先住所2 | 0 | 2.601 | 7 | 0.705 | 10 |
届先名1 | 届先名1 | 1 | 3.4 | 4.7 | 0.451 | 10 |
届先名2 | 届先名2 | 1 | 3.852 | 4.7 | 0.451 | 10 |
届先電話番号 | 届先電話番号 | 4 | 4.501 | 3 | 0.351 | 9 |
依頼主郵便番号 | 依頼主郵便番号 | 0.899 | 4.899 | 2.7 | 0.7 | 12 |
依頼主住所1 | 依頼主住所1 | 0.899 | 8.199 | 4.7 | 0.36 | 10 |
依頼主電話番号 | 依頼主電話番号 | 3.899 | 8.601 | 3 | 0.3 | 8 |
品名 | 品名 | 6.501 | 5.601 | 3.501 | 0.801 | 9 |
郵便番号を確実に枠内に印字するために、1桁ずつ分割して位置を指定してあります。数値が妙に細かいのは、Accessがtwipという単位で長さを管理しているためです。
手順4 ページ設定で余白を設定する
「ファイル」メニューの「ページ設定」コマンドを選択し、余白タブで「上余白:11.99mm」「左余白:66mm」に設定します。
連続帳票は、物理的には上下余白ぎりぎりまで印刷できますが、プリンタドライバの制限で上下余白をある程度以上の値にしなければならないことがあります。したがって、コントロールは一番上を0cmとして配置し、上余白で印字位置を調整することにします。左右の位置もこれに準じて、コントロールは0cmから配置し、左余白を印字位置の調整に使用します。
手順5 プリンタの機種を設定する
通常はレーザープリンター、ゆうパック送り状を印刷するときはシリアルプリンタを利用することになると思います。そのため、プリンタを指定する必要があります。
「ページ」タブを開いて「その他プリンタ」をONにし、「プリンタの設定」ボタンをクリックし、「プリンタの設定」ダイアログで使用するプリンタを選んでください。
手順5 用紙サイズを設定する
「用紙の向き:縦」「用紙サイズ:ユーザー定義サイズ」「給紙方法:ブッシュトラクタ」と設定します。なお、給紙方式は、プリンタドライバにより呼び方が異なります。
この図では、シリアルプリンタがインストールされていないため、給紙方法にブッシュトラクタが選択できない
次にもう一度「プリンタの設定」ボタンをクリックし、プリンタのプロパティで「ユーザー定義サイズ」を指定して、「幅:8インチ」「長さ:5インチ」と指定します。
ここで重要なのは長さです。長さの指定を間違うと2枚め以降の印字位置が上下にずれてしまいます。連続用紙の紙送り穴は0.5インチ間隔と規格が決まっていますので、1枚あたりの穴の数を数えて確かめてください。ゆうパック送り状は、穴が10個なので0.5×10で5インチを指定します。
以上でレポートは完成ですが、印刷して印字位置を確かめ、余白サイズを調整してください。
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