四百九十六 二月十五日青森県金木町津島文治方より京都市左京区聖護院東町十五番地三森豊方堤重久宛(はがき)  貴司さんのところへ行つてみましたか? けふ、つぎの原稿受取りました。すぐ読んで面白いと思ひました。だんだん鉱脈に近づいて来ました。この調子です。(ただし、ウソ宇に注意! 五つ六つありました。)これは亀井勝一郎のところへ送りました、彼氏いろいろな雑誌に関係があるやうですから、「りべるて」といふ文学雑誌にどうかしら、と言つてやりました。そのうち何とか返事があるでせう。