制作者(webmaster)
野嵜健秀(Takehide Nozaki)
公開
2001-08-30
改訂
2005-02-13

「日本」は何て讀むの?

歴史的には?

嘗て「は-ひ-ふ-へ-ほ」を日本人は「pa-pi-pu-pe-po」と發音してゐました。のち、pの音はfの音へと變り、fの音はのち、hの音に變りました。さうして現在の「は行」の發音が成立した、と、國語學では考へられてゐます。(極めて大雜把な説明です)

萬葉假名に用ゐられてゐる「は行」の漢字が當時の支那語音でpからはじまるものである事、キリシタン文獻のローマ字で「は行」がpやfで表記されてゐる事から、このやうな音の變遷があつたと推測されてゐます。

この事から考へると、「日本」はもともと「Nippon」と發音されてゐたのであり、pがhに變る事で「Nihon」と云ふ言ひ方が成立したのであらう、と新村出博士は述べてゐます。

ローマ字表記

福田恆存は、「日本」は「Nippon」と「Nihon」のどちらに讀んでも構はない、「そのどちらかに統一しなければならない」と考へるのが間違つてゐる、と主張しました。どうしても、と言ふのなら、ローマ字表記は「Niphon」とでもすれば、どちらにも讀めるから便利であらう、と述べてゐます。

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