制作者(webmaster)
野嵜健秀(Takehide Nozaki)
公開
2001-09-03

言語活動の基本要素とその機能

『教養としての言語学』
鈴木孝夫著
岩波新書赤版460

ロマン・ヤーコブソン(Roman Jakobson 1896-1983)による區分。

言語活動の基本要素

addresser
話し手。話者。
addressee
聞き手。
context
事物・現象。語るべき對象。
message
ことば・談話。單語・文。
contact
接觸。聞き手がメッセージを受入れられる肉體的・心理的な状態にあり、メッセージがきちんと聞き手にまで物理的に到達する條件が揃つてゐる事。
code
言語體系(記號體系)の共有。

言語活動の主要な機能

表出
話し手の心や身體の状況變化を外部に押出す。表現する。
他動
聞き手をして何らかの反應を生じさせる。
描寫
自分が置かれてゐる内外の環境世界を、言葉によつて解釋、描寫、記録する。
詩的機能
より效果的に言ふ。韻律・リズム・反復・繰返しと云つた技法によつて、言葉と云ふ素材の持つ美を極限にまで引出さうとする。poetic。
交話
人と人との氣持ちを結び附ける作用。直話。談話。phatic。
メタ言語
或言葉を別の言葉で説明する。metalanguage。