國字改良論者と表音主義の分析
- 基本的に日本の表音主義・日本の表音主義者の事を扱ひます。
- 當サイトは表音主義を拒否する立場をとります。
表音主義とは何か?
概要
- 一般に「音と字が一對一で對應する表記」の採用を主張するのが表音主義です。
- 日本に於ては「漢字を否定する」と云ふ形で主張が現れます。
- ローマ字を用ゐるか、カナモジを用ゐるか、で、主張が對立してゐます。更にその内部でも細かい部分で異る主張が複數存在してゐます。
歴史
- 近代的な表音主義の淵源は江戸時代にまで遡ります。當時の表音主義者は「表音文字を用ゐてゐる歐米の先進國に追附くには、日本人も表音文字を用ゐる事が必要だ」と考へました。基本的に昭和の初期まではさうした國家主義的な思想が表音主義のバックボーンとなつてゐました。
- もともと文部省は表音主義者の牙城で、漢字は「將來廢止されるもの」とされてゐました。
- 昭和二十年代に國字改革が實施され、「当用漢字」「現代かなづかい」が制定されました。これは、主に表音主義者が文部省内部に入り込み、敗戰の混亂に乘じて改革を強行したものです。「当用漢字」「現代かなづかい」は、將來漢字を廢止する爲の過渡期的な表記であると考へられてゐました。
- その後、漢字かな交り文が日本語の表記として正統のものと確認され、「常用漢字」「現代仮名遣」が定められました。しかし現在も表音主義者の主張は根強く殘つてゐます。現在の國語行政――のみならず、JISによるコンピュータ向けの文字セットの作成にも、表音主義者が深く關與してゐます。
解説と批判
- 表音主義とは何か:詳論
- 2004-11-21
- 2007-11-25
- 表音主義者の主張とは?――「日本語の再構築=日本語ではない人工語の構築」
- 2005-09-09
- 2007-11-25
人々
- こばやし ひでお(小林英夫)
- こばやし ひでお『言語学通論 改定第5版』から
- 山本有三
- 戰後の國字改革をリードした表音主義者の代表格。
- 前島密
-
- 漢字御廢止之儀:電子テキスト
- 2000-05-17
- 漢字御廢止之儀:電子テキスト(縱書き實驗版)
- 要InternetExplorer5.5以降。
- マツサカタダノリ
-
- 軍國主義をも利用した表音主義者
- 2001-11-24
- 2007-11-25
- 松坂忠則『国語国字論争 復古主義への反論』
- 2005-12-03
- 2007-03-24
- 「新潮」昭和二十五年六月號の廣告『当用漢字ハンド・ブック』(畫像)
- 2017-01-25
- 野村雅昭
-
- 『漢字の未来』
- 2001-08-10
- 三上章
-
- 三上章の句讀法に關する考へとくろしお出版
- 2004-10-11
- 石黒修
-
- 石黒修「國語國字問題と言語生活」について
- 2005-11-10
- 高梨健吉
-
- 高梨健吉「英語研究ノート」に見られるローマ字論
- 2005-11-12
- 2012-01-12
- 金田一京助
-
- 金田一京助『言靈をめぐりて』(八洲書房)
- 2019-03-18
- 金田一春彦
金田一春彦先生も死にましたね。世に害毒を流すこと多い時局迎合型の人であった。
-
- 金田一春彦『新日本語論 私の現代語教室』
- 2006-09-10
- 2007-01-07
- 桑原武夫
-
- 『みんなの日本語――小泉博士の所説について――』
- 2007-10-15
- タカクラ・テル
- 戰後の日本共産党で国語改革を推進。そのため一時期「赤旗」は「アカハタ」と稱した。
- 2016-05-27
- その他
-
- 雜誌「中央公論」昭和十七年六月號掲載の座談會「日本語の海外進出について」
- 2016-05-27
- 雜誌「言語生活」1977年4月号の特輯「新漢字表を考える」について
- 2006-09-10
- 地名・人名の假名書きは可能か
- 2004-11-21
- 「■平成日本語ローマ字論」を斬る
- 2001-03-03(58KB)
- 2005-12-03
- 音聲言語は人間の言語の本質か?
- 2001-03-03
- 2002-05-26
- メールマガジン「随筆名言集・第11号」より安部公房の發言
- 2000-06-16/2001-06-05
參考資料
- ローマ字について
- 2001-07-30
- 2005-09-09
- 國際語について
- 2000-12-27
- 2005-09-09
- 茅島篤著『国字ローマ字化の研究 ──占領下日本の国内的・国際的要因の解明──』の「新刊紹介」(轉載)
- 2000-11-01
まめちしき
- 日本人の名前のローマ字表記
- 2001-06-05
- サインは漢字で
- 2001-12-23