制作者(webmaster)
野嵜健秀(Takehide Nozaki)
公開
2000-09-26
改訂
2001-07-22

HTML入門の善し惡しを見分ける

駄目な「ほーむぺーじ入門」の作者へ

html/head/body及びそれらを組合せた「枠組」「骨骼」なるものを最初に初心者に教へ、「禮儀」「お作法」として書かせるのは止めて貰ひたい。それは間違つてゐる。

titleこそがHTML文書でもつとも重要な記述である。この事を指摘しないで、上記の「お作法」を教へても無意味である。その手の「ほーむぺーじ入門」は、「入門」を名乘るのを止めて貰ひたい。W3CのDave Raggett氏はGetting started with HTMLで、titleを書く事を最初に教へてゐる。

HTMLの基本的な「枠組」があるとすれば、「title/h1〜h6/p」である。これは仕樣書を見ればわかる事實である。W3Cの理想とするHTML文書の構造は、一般的な文章の構造と同じである。W3Cは當り前の事を當り前に表現しようとしてゐる。W3CはHTMLを簡單なものにしようとしてゐるのである。

それを理解しないで、勝手に「便利」と稱して、馬鹿みたいに複雜なHTMLを初心者に書かせる「ほーむぺーじ入門」の罪は萬死に價する。自分の都合でインターネットの理念を歪めてはならない。或は、一般の「入門サイト」は、簡單な話をわざわざわかりにくくして、初心者を脅かすのは罪である。「はつたり」は止せ。

讀者に教へる駄目なガイドの見分け方

「html/head/body」の組合せを、「おまじなひ」と言つて、最初に教へてゐるガイドは駄目なガイドである。その手のガイドが、文書をどのやうにマーク附けして行くかを、叮嚀に解説してゐる事はない。さう云ふガイドで勉強すると、HTMLの事を何にも理解しないまま、譯も分からずによろしくないリソースを量産してしまふ結果にしかならない。

HTML文書を書く際には、必ず勸告・仕樣書を參照して欲しい。下手な解説書よりも勸告文書の方が解りやすい。おまけに、正確である(當り前)。HTML文書のチェックは、User Agentで行ふものではない。Validatorで行ふものである。

また、「BR要素は改行、P要素は1行空けて改行」と云ふ譯のわからない解説や、body直下のテキストをbr要素で整形する「テクニック」を教へてゐる「ほーむぺーじ入門」も駄目なガイド。

table要素を表を明示する以外の目的で使用する事を推奬してゐるガイドも駄目ガイド。