企業のサイトなどのHTML文書をチェックしているサイトがあります。
「規格に適合しないHTML文書を公開するのにはデメリットがある」といふことを、企業の担当者が知らないでゐて良い時代は、いつまでも続かないでせう。
また、企業のウェブサイト制作を請負ふ制作代行業者も、企業の担当者がいつまでも無知であるだらうと、期待してゐてはいけないでせう。
かつては、企業も「とりあへずホームページを開ければ良い」と考へていました。
しかし、今は不況の時代です。「無駄な投資はさける」「ウェブサイトも効果的に運用したい」と考へ、きちんとした提案を出せるウェブデザイナーを、企業も選ぶようになるであらうことは、十分考えられます。
今は、顧客(企業の担当者)の知識が少いから、デザイナーは安心してゐられます。しかし顧客(企業の担当者)が知識を蓄へ、ウェブデザイナーを選別する時代がそこまできてゐます。
従来、企業のサイト制作を請負ふウェブデザイナーは、企業の担当者が求めることをひたすら忠実に実行するだけでした。しかしそれは、企業の担当者が不勉強であつたから、許されてゐたに過ぎません。
これからのウェブデザイナーには、アクセシビリティとか、データの互換性とか、あるいは、インターネットやウェブの意義とかを顧客に納得させる義務がある、と言へるでせう。「顧客が納得して入ればそれでいい」といふ「受け身」の「営業」ではなく、「顧客を納得させる」といふ「能動的」な「営業」を、デザイナーも行つていくべきです。