「聯絡先」は、address要素として明示出來ます。ただし、address要素に記述された「聯絡先」が必ずそのHTML文書の制作者の聯絡先である、とは、仕樣上、斷定出來ません。寧ろ、文書中の特定の記述に關する聯絡先を明示する爲の要素と考へるべきです。
HTML文書の制作者を明示するには、metaに制作者の名前を記述したり、linkに制作者のメールアドレスを記述します。
汎用屬性であるclass、id、title、style、lang、dir(、xml:lang)がいつでも記述出來ます。
文書全体に対する連絡先を記述する爲にも使へるが、一方で、
たとえば入力フォームの内容に関する問い合わせ用として、文書内の一部に対しても使用することができる、と云ふ事になつてゐます。私見ですが、addressで
文書全体に対する連絡先を明示する爲にaddressを用ゐるのは、必ずしも適切ではないやうに思はれます。
中身は基本的にインライン要素のみです。
中にp要素が出現してゐても許されますが、既存の文書を救濟する爲に制約が緩められてゐるだけですので、さう云ふ記述は避けた方が良いでせう。
中身にnoscript要素を記述してゐてはなりません。
中身にnoscript要素を記述出來ます。
ISO-HTMLでaddressは、div、form、fieldset、objectの中にしか出現出來ません。bodyの直下には出現出來ない事になつてゐます。
これは、と云ふ事だと考へられます。
ISO-HTMLでaddressは、と云ふ事になつてゐるのではないかと思はれます。
仕樣書・DTDが間違つてゐる、と云ふ説もあります。DTD・仕樣書とユーザーズガイドの記述に食ひ違ひのある事から、仕樣策定者がaddressの周邊の仕樣を勘違ひしてしまつたのではないか、と推測する説です。
この説に對しては、ユーザーズガイドの解説者が、從來の考へ方に基いて解説を書いたので間違つてしまつたのではないか、といふ推測・反論もあり得るでせう。
先ごろ、仕樣書が修正されましたが、HTML 4.0
といふ表記をHTML 4.01
に改めるなど、形式的な整合性を維持するための表面的な修正に留まつてゐます。addressまはりの訂正は一切入つてゐません。單に「間違ひ」であるならば、批判や報告がISO/IECに行つてゐない譯はないですし、關係者も知らない筈はありません。にもかかはらず、addressの規定に變更が無いと云ふ事は、2000年に出されたISO/IEC 15445:2000のaddressの規定は最初から意圖通りのものであつた、と考へることが出來ます。ただの「間違ひ」と考へるのは、どうも無理であるやうに思はれます。
下手に記述されると「文書の構造上、變なところにaddressが出現してゐる」事になる爲、ISO-HTMLでaddressはわざと使ひづらい代物にされてゐる、と私は考へます。
ウェブでは現實に、以下のやうな例が屡々見られます。
この例では、address要素がdiv3に置かれてしまつてゐる事になつてしまつてゐます。このaddress要素は、文書の構造から見て、適正な置かれ方をしてゐると言へるでせうか。
もちろん、かう云ふ變な事の生じないやうに、制作者は注意してHTML文書を記述すべきではあります。
その一方、文書の構造とaddressの出現可能位置の關係で、addressは「文書の内容全體に關する聯絡先」を示す事はできない、と考へる事も可能です。さう云ふ理由もあつて、ISO-HTMLでaddressは或意味「まま子」扱ひされてゐるのではないか、と私は推測してゐます。
address要素の再設計が行はれる模樣です。
インライン要素を含める事しか出來ません。ただし、img、object、mapの各要素を記述出來ません。