略語の中でも「頭字語」と呼ばれる語はacronym要素として明示出來ます。略す前の語はtitle屬性の値として記述します。
必ずしも使はなければならないと云ふ譯でもありません。親の仇のやうに使ひ捲ると、却つて譯のわからない文書になり勝ちです。
汎用屬性のclass、id、style、lang、dir(、xml:lang)が使用可能です。
abbrとacronymの遣ひ分けは、日本人にとつて屡々はつきりしません。英語圈の連中も、abbr要素とacronym要素の「區別」は氣にしないらしい。
もともと、acronymはHTML 3.0で初めて定義された要素です。HTML 3.0では同時にabbrev要素なるものが定義されてゐます。この時點で既に、兩者の遣ひ分けは判然としません。
一説には、acronymはMicrosoft由來のもので、Internet Explorerがこれしか認識しないやうになつてゐる爲、規格策定者側もこれを排除出來ない状況になつてしまつてをり、「政治的な理由」で殘されてゐる、とも言はれてゐます。が、眞相は謎です。Ancient libraryの近藤さんが2001年11月29日のW3C dayにてきいてきた話によれば、大體そんなところらしいです。
- HTML 3.0 では acronym と abbrev が提案されていた。
- HTML 4.0 の最初のドラフト (WD-html40-970708) には acronym しかなかった。WD-html40-970917 も同様。
- PR-html40-971107 で acronym がなくなり abbr が追加。
- すでに WD に基づいて acronym を実装したブラウザがあったため、妥協案として REC-html40-971218 では acronym と abbr の両方を採用することになった。