掲示板CGIは、基本的にはユーザのデータを受容れてログにするだけの、簡單なものです。
世間で大量に掲示板CGIが流布してゐるのは、作り易い事が最大の理由でせう。勿論、意味もなく掲示板を設置する事が流行してゐる現状も、掲示板CGIの新規開發を後押ししてゐます。
基本的な設計はたいてい同じものである爲、掲示板CGIは屡々見映えで差別化を圖ります。しかし、その爲にCGI制作者は屡々、掲示板CGIをHTMLレヴェルで「デザイン」します。その結果、出力されるHTML文書は、相互に互換性のないものとなります。
一般のブラウザで閲覽する分には問題がないものの、互換性のなさが「障碍」となる事があります。
Web掲示板巡囘プログラムに「INCM」と云ふものがあります。掲示板のHTMLを讀取つて、見出し、發言者、日時、本文を抽出・表示する掲示板巡囘・閲覽プログラムです。
これが、相互に互換性のない掲示板CGIに對處する爲、CGI毎にプラグインを用意する、と云ふ方法をとつてゐます。しかし、そのプラグインの作成が非常に面倒。
開発もとのサイトでは、掲示板巡囘プログラム用のCGI共通出力フォーマット「CMTフォーマット」を提唱してゐます。掲示板巡囘プログラムがアクセスした時に、掲示板CGIはこの「CMTフォーマット」のデータを送出するやうにしてほしいと云ふ提案です。
簡單なコードの追加で機能追加が可能であるさうです。駄目なHTMLを吐出させて恥ぢないCGI製作者の方には、せめてこのCMTフォーマットの出力するやうにCGIを改良する事を檢討して貰ひたいものであります。或は、使用者が勝手に組込んでしまつて良いかも知れません。
TruthのMakotoさん作成の「picoBBS」は、HTMLレヴェルでも相互互換性の高いものですが、CMTの出力にも對應してゐます。世間のCGI制作者はMakotoさんを見習ふべきでせう。
この記事は大變に古いものです。CMTなんて言つても最う世間では通じないでせう。
「ブログ」の出現で状況が變化してゐます。RSSだの何だの(よくしらない)が規格化され、利用されてゐますが、それが掲示板等でも應用されるやうになつてゐます。