公開
2001-08-20
最終改訂
2003-06-29

アーカイヴァって何?/圧縮・解凍?

本来、複数のファイルをひとつに纏める事と、ファイルを圧縮してサイズを小さくする事は区別されます。しかし、同時に出来ると便利なので、現在のアーカイヴァは大抵その両方の機能を持ちます。

アーカイヴァのいろいろ

アーカイヴァとファイル形式

圧縮ファイルの形式と、ファイルを圧縮してアーカイヴするプログラムとを、混同して話をする場合が、世間ではしばしばあります。以前は、互換プログラムがさっぱり注目されなかった事もあり、好い加減な話をしても大体通じたものですが、今ではそれでごまかせたものではありません。

オリジナルの圧縮プログラムを利用する人間の方が珍しい場合すらある訳で、プログラムを基準に話をする方が危険です。

以下は、大体の傾向です。

それぞれの圧縮アルゴリズムには、得手不得手があり、一概にどれが優秀とも断定できません。また、あるプラットフォームで良く利用される圧縮形式が、他のプラットフォームでは全く利用されない事もあります。LHAはもともとMS-DOS出自ですが、MacOS向に互換プログラム(MacLHA)がかなり早い時期から存在してゐました。

ユーティリティ

オリジナルのプログラムは、それ自体、上級者向けの操作性を持つ事があります。

初心者向けに操作性を改善した互換プログラムや補助ユーティリティを利用すると、簡単に圧縮ファイルを操作できます。

OS間でのファイルのやりとり

DOS/WindowsでLHA圧縮されたファイルは、Mac版のLHAで解凍可能です。しかし、Macバイナリがない場合、ダブルクリックで開けない事があります。逆に、MacのStuffItで作成された圧縮ファイルは、Macバイナリが附いたままだと、Windows版StuffItで解凍出来ない事があります。

この問題は、圧縮ファイルの問題ではなく、OS固有のファイルシステムの問題です。しかし、ファイルのやりとりに圧縮ファイルが利用される関係で、この手の問題がしばしば圧縮ファイルの問題と混同されます。

コンピュータのデータを「やりとり」する事そのものの難しさ

圧縮・解凍が「初心者にとって敷居が高い」とされる背景には、「他人とファイルのやりとりをする事の難しさ」があります。多くの初心者は、他人のコンピュータの状態と自分のコンピュータの状態とが一致しない、などとは知りません。

その種の無知が、他人の事を考慮しないで、自分を基準に行動する傾向を生じさせ、初心者に問題行動を起させます。他人本位の発想に対応出来ず、自分の理解できない事態を目の当たりにすると、初心者はパニックに陥ります。

フリーソフトやシェアウェアの「ダウンロード」で、圧縮ファイルをgetした初心者がしばしば、「どうして動かないんだ」と、泣いたり、怒ったりします。多くの場合、サーヴィス提供者は「圧縮・解凍の事を勉強してくれ」と弁明するのですが、話は単純に「圧縮・解凍の問題」では済みません。

コンピュータとは何か、コンピュータの互換性とは何か、そのあたりの事まで考察しておかないと、ネットワークに繋がれたユーザはデータのやりとり等、本当はできないのです。