- 制作者(webmaster)
- 野嵜健秀(Takehide Nozaki)
- 改訂
- 2002-01-06
- この文書の状態
- 過去の一時點でのメモです。内容は必ずしも正確ではありません。また最新の情報でもありません。
Netscape Navigatorの噂
事實
Netscape社
- Netscape社はW3Cに參加してゐる。
- Netscape社は自社製品のNetscape Navigator 4.xがW3Cの仕樣に準據してゐると發表してゐた。
- Netscape Navigator 4.xのCascading Style Sheetsの實裝は目茶苦茶で、とても「W3Cの仕樣に準據」とは言へない状態である事は明かだつた。
Mozilla.org
- Netscape社はNavigator等のソースコードを公開し、Mozilla.orgに、次世代ブラウザであるMozilla Browserの開發を行はせる事とした。
- Mozilla.orgは從來のNavigator(Mozilla Classic)のソースコードをベースとしたとMozilla 5と、ほぼ0の状態から作るGecko/Mozilla 6とを並行して開發を開始した。
- 開發開始から一年經過した時點で、Mozilla.orgはMozilla ClassicベースのMozilla 5の開發を諦めた。Mozilla.orgはGeckoの開發に專念する事を決定した。
推測
- Netscape社はそもそも、問題のあるNavigator 4.xを改修する氣が無かつたのではないか。
- 取敢へず問題はMozilla 5で解決される、と云ふのが當初の豫定だつたのではないか。
- Mozilla Classicのアーキテクチャ自體がW3Cの仕樣に準據できないやうな代物だつたので、Mozilla.orgはMozilla 5の開發を斷念したのではないか。
- Netscape社がNavigator 4.xを現行製品としてリリースし續けたのはやむを得ない事であつたのではないか。
考察
Netscape社もMozilla.orgも、Geckoベースの次世代Mozilla(Seamonkey)の開發に全力を投入する事を決めると、潔く以前のNavigator 4.xは見捨てた。
「あれか、これか」の文化の人間は、或物が駄目だと見極めると、すつぱりそれを捨ててしまふ。日本人には馴染みづらい事かも知れないが、それが彼らの文化である。
Navigator 4.xをユーザはやむを得ず使ひ續けて來たが、やむを得ずである事をユーザはしつかり認識すべきである。
その場凌ぎの代用品であり「繋ぎ」の製品に過ぎないNavigator 4.xが缺陷品であるのは、當り前の事である。代用品は、本來あるべき製品が登場したら、潔くその地位を讓る筈のものである。ユーザはNavigator 4.xに感謝をしても良いが、執着すべきではない。
かくも長きに亙り、不十分な性能であるにもかかはらず第一線で活躍したNavigator 4.xに、我々は退け際を與へてやるべきである。我々は技術の世界で「保守派」になつてはならない。
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