Netscape 6 PreviewRelease 1

印象

• CSS1/2のプロパティを仕樣書通り忠實にサポートしてゐるとの事です。素性の良さは感じられます。
• もつとも、「PreviewRelease」とは名乘つてゐるものの、事實上の「α版」ですから、問題はあり過ぎです。
• とやかく言つても仕方がありません。正式版がリリースされるのをのんびり待ちませう。mozilla.orgのテスト中のヴァージョンを試して見るのも面白いかもしれません。
• 畫面周りはXUL(XML-based User interface Language)で記述されてゐるとの事。メニューやらダイアログやらは、OSの機能を使はず、N6が獨自にレンダリングしてゐます。移植の際の手間を省くのが目的であるやうです。遲くて堪らないのですが、正式版では高速化されるのではないですか。
• SmartBrowsingとか飜譯とか、便利さうな機能が付いてくるやうになつてゐます。現状N6自體が不安定すぎて實用になりませんが、將來性と云ふ點では評價して良いのかもしれません。私は全く使つてゐませんが。

不具合

• エラー處理に問題があります。N6は、htmlの規約に副つて書かれてゐない「僞html文書」を表示しようとすると、屡々異常終了します。一般のサイトを見てまはるのには全く使へません。
• 個人的な印象ですが、N6は廣告ウィンドウに撃墜される事が多いやうです。廣告バナーを表示する無料ウェブレンタルスペースのサイトを閲覽する際に、高い確率で異常終了します。JavaScript機能を切ると、なんとか死なないでくれるみたいです。
• floatの處理に問題があります。floatが出現した場合、clearされるまで親要素の内容はfloatされたボックスを避けてレンダリングされてゐれば良いのですが、N6はその邊を素直に處理しません。親要素自體(及びその子要素)の配置を弄られる筋合ひはないのに、なぜ親要素の中の子のブロック要素をわざわざずらして配置してくれますか。N6のプログラマはfloatを理解してゐないのではないかと思はれます。
• N6ではDHTMLに關して、從來のコードとの互換性が保證されません。Mozilla.orgは、N6の開發に際し、古いDOMをサポートしない方針を決めてゐます。
• 擬似要素:hover/:activeの處理が變。:hover等と指定すると、a以外の領域の色も變ります。スクロールバーまで色が變つて呉れて非常に樂しい。と云ふか、迷惑。a:hover等と明示しなければ駄目。
• 日本語フォントがボールドにならない。※
• キーボードで進んだり戻つたり出來ない。

※mozilla.orgの新しいMilestone版や最新Nightly Buildでは修正されてゐるらしい。