Internet Explorer 5は、必ずしもすぐれたUser Agentではありません。特に、日本語の取扱についてはInternet Explorer 4よりも駄目になつてゐます。
なぜInternet Explorer 5がInternet Explorer 4の良い點を引繼いでゐないかと云ふと、Internet Explorer 4とInternet Explorer 5の開發チームが異るからだ、と云ふ説があります。ヴァージョン毎に交替で二つのチームが開發を擔當してゐると云ふのは、一時期どこぞの雜誌に掲載された噂です。その説に從ふと、Internet Explorer 4の開發チームは現在、IE6の開發を行つてゐると云ふ事になります。また、Internet Explorer 5の開發を擔當してゐるのはInternet Explorer 3を作つたチームだと云ふ事になります。何だか嫌な推測ですが、或意味納得出來る話ではあります。
Internet Explorer 5.5は5.01からのマイナーヴァージョンアップと云ふ位置づけにある筈ですが、妙に重要なところの機能強化をしてゐます。「印刷プレヴュー」はどうでも良いのですが、「縱書き」プロパティのサポートは明かにメジャーヴァージョンアップの「目玉」として追加されるべき機能です。
Internet Explorer 6の開発が遲れてゐる爲に、6で搭載豫定だつた機能を前倒しにして5.5のコードに盛込んだのではないか、と云ふ推測は「あり」なのではないでせうか。數字からして「繋ぎ」であるのは「ミエミエ」です。
Internet Explorer 5.0と5.5の開發チームは異るのださうです。5.01 Service Pack 1と5.5が同時期にリリースされた理由もその邊にありさうです。Internet Explorer 5.5の出來が最惡である理由もやつぱりその邊にありさう。
下手に開發チームを分けると、プログラムのレヴェルは低下すると云ふ教訓を、Microsoftは教へて呉れてゐるのではないでせうか。MozillaがMicrosoftの轍を踏むやうな眞似をしなければ良いのですが。