- 制作者(webmaster)
- 野嵜健秀(Takehide Nozaki)
PC用語集/S
SASI
- Shugart Associates System Interface。
- Shugart社の開發したPC用汎用インタフェイス規格。
- ハードディスクなどの接續に使はれた。
schema
SCSI
- Small Computer System Interface。1986年にANSIにより規格化された、周邊機器とコンピュータ本體を接續する汎用インタフェイス。
- PC本體(ホスト)を含め、最大8臺の機器をデイジーチェーン接續し、兩端をターミネートする。これら一聯の機器が一つのSCSIバスを形成し、ミニネットワークを形成する。各デヴァイスにはIDを割振つて使ふ。
- HDD、CD-ROM等の光學ドライヴ、テープドライヴ、スキャナ、プリンタ等、PCの周邊機器を接續する爲の規格だが、現在では主にHDDを接續するのに使はれる。信頼性とパフォーマンスを要求されるワークステーションやサーヴァでの使用が中心。
- 1991年、仕樣の見直し、機能強化が行はれ、SCSI-2が規格化された。
- 元々のSCSIの規格では、轉送速度は5MB/secである。その後の改良により、高速化がなされてゐる。
- Fast(最大10MB/sec)
- FastWide(20MB/sec)
- Ultra(40MB/sec)
- Ultra2(80MB/sec)
- Ultra160(160MB/sec)
- Ultra320(320MB/sec)
- ホストアダプタは、DOSレヴェルではAdaptecのASPI(Advanced SCSI Protocol Interface)が標準となつてゐた。
Seamonkey
- プランクトンの一種。小海老。
- かつてのNetscape Communicatorのやうなブラウザやメーラ等の統合プログラムスイートを開發するMozilla.orgのプロジェクト及びそのプロダクトのコードネーム。
search engine
- サーチエンジン。檢索エンジン。ウェブのデータを檢索するサーヴィスの事及びそこで使はれてゐるプログラムの事。ウェブのフォームでキーワードを入力すると、關聯するウェブの文書を探し出して呉れるサーヴィスである。
- Google、Infoseekやgooと云つた大手のサーヴィスのほかに、個人が作つてゐるものもあつた。
- 手動でデータを集めるのでは手間と暇がかかり過ぎるので、サーチエンジンでは「ロボット」と呼ばれるツールを使つて機械的にデータを集め、整理してゐる。
sector
- ディスクを讀み書きする爲、磁氣的に區分した領域の事。
- 同心円状に分けたトラックをさらに分割したもの。
- 通常、複數のセクタを論理的に纏めた「クラスタ」單位でデータを保存する。
- セクタに分割してディスクをコントローラが制御出來るやうにする作業を物理フォーマットと呼ぶ。
security hole
- セキュリティホール。
- プログラマや仕樣策定者の意圖しなかつたやり方で、プログラムを惡用出來る手段。
- ユーザやネットワーク上の他人にプログラム的な迷惑をかける爲の手段を或プログラムが提供してしまつた場合、その手段を「セキュリティホール」と呼ぶ。
- 必ずしもバグである譯ではないが、バグ以上に困つた存在だと云ふ事で最近クローズアップされてゐる。
Serial ATA
- Serial ATA Working Group(主なHDDヴェンダやインテル、デルコンピュータ等が參加)が策定するPC向けストレージインタフェイスの規格。SATAと略される事もある。
- 2001年8月29日、Serial ATA final 1.0 Specificationが發表されてゐる。Generation1では150MB/secのデータ轉送速度を實現する。Generation2で300MB/sec、Generation3で600MB/secに高速化する豫定。
- ケーブルは送受信で個別の二對の信號線を横並びにし、それぞれをグランド線で挾むツイストペアケーブル。1mまで延長可能で、取囘しがし易い。
- コネクタは小型化され、拔差しが容易。面接點のカードエッジとなつてをり、逆差しは出來ない。
- 電源コネクタは、カードエッジになり、3.3Vのラインが追加されてゐる。從來の電源コネクタも使用出來る。
- 1サイクルで1ビットを轉送するシリアル轉送を行ふ。信號電壓は±250mV。信號線2本を一對で使ひ、同じ信號を片方の信號線では反轉して轉送するディファレンシャル轉送を採用する爲、外來ノイズに極めて強い(雙方の信號に乘つたノイズは、反轉してゐる側の信號を逆送にして合成すれば、打ち消される)。
- IDEインタフェイスと高い互換性を持つ。Serial ATAインタフェイスとSerial ATAデヴァイスは、ソフトウェアからはIDEインタフェイスとIDEデヴァイスとして見える。既存のデヴァイスは、Serial ATA對應のケーブルやコネクタに直接接續する事は出來ないが、ブリッジコントローラを介す事で接續出來る。
- コントローラとデヴァイスは、1對1で接續する。
- 規格上、ホットプラグも可能だが、IDEインタフェイスとの互換性を重視する爲、現状では使へない事になつてゐる。
- 2004年初夏現在、複數のヴェンダからSATA對應のマザーボードが、複數のメーカからSATAのHDDが供給されてゐる。しかし、チップセットによつてSATAの認識法式が異り、HDDもネイティヴでSATAに對應したものとエミュレートで從來のATA用のHDDをSATAで使へるやうにしたものとが存在する。
serial port
- シリアル轉送(1bitづつデータを送る)を行ふ周邊機器を接續する爲のポート。多ビットのデータを時間軸方向に並べ直してデータを轉送する。
- 送信側と受信側で通信速度を合せる必要がある。PC/ATでは調歩同期式(非同期式)の通信方式しかサポートされない。
- マウス、モデムの接續によく用ゐられる。
- コネクタはD-SUB 9ピンのオスか、D-SUB 25ピンのオス。(PC/AT)
- 古くは8250や16450と云ふICが用ゐられたが、PS/2以降16550Aと云ふICが用ゐられる。16550Aは16450にFIFOを追加し高速通信出來るやうにしたもの。なほ、16550(Aなし)はバグ持ちで、FIFOモードが使へず、高速通信に使へない。
- COM1、COM2、COM3、COM4……と云ふ名が附けられる。但し、IBM PC/ATではCOM1とCOM2の2つしかシリアルポートがなかつた爲、COM3以降を使ふ場合、IRQやI/Oポートの問題が生ずる可能性がある。
setup
-
セットアップ。プログラムの導入。配布されたプログラムを、PCで使用出來るやうにする事。
DOS時代にはinstallと呼ばれる事が普通だつたが、Windows時代になつてMicrosoftが「セットアップ」と云ふ用語を提唱。
導入解除は「アンインストール」で「アンセットアップ」ではない。
-
Windowsのセットアッププログラム。Windows 3.0/3.1ではセットアップ後も、これを使つてシステムの設定の一部を變更してゐた。
Windows9x以降は本當に最初のセットアップにしか使はれない。アップグレード版かさうでないか、現在導入されてゐる環境にセットアップ出來るか出來ないか、等々を細かくチェック。やけにややこしい事を聞いてくるので、下手をするとWindows 3.x時代よりもWindowsのセットアップは難しくなつてゐる。
SGML
- Standard Generalized Markup Language。標準一般化マーク附け言語。
- 元はIBMが開發した言語記述言語でありマーク附け言語である。
- 1986年にISOで規格化されてゐる。「ISO 8879 Information Processing - Text and office systems - Standard Generalized Markup Language (SGML)」
- 1992年にJISで規格化されてゐる。「JIS X 4151」文書記述言語(SGML)
- 電子的な文書管理を行ふ爲の言語仕樣。文書の論理構造を記述する爲の言語である。
- 情報交換性が保證されない爲、XMLに取つて代られつつある。
Shockwave
Macromedia社のマルチメディアオーサリングツール「Director」で制作されたゲーム、ミュージック、リッチメディア、チャット、インタラクティブデモ等のウェブコンテンツの事。
shutdown
- コンピュータの終了處理。
- 日本アイ・ビー・エムは「遮斷」と云ふ、意味から言つても發音の點から考へても素晴らしい譯語を當てたが、一般化しなかつた。
SimpleText
- MacOS標準搭載の簡易エディタ。
- 書體をいぢれたり、畫像を貼りつけられたり、動畫やサウンドファイルを埋めこんだり出來る簡易ワープロ。テキストエディタではない。Mac標準搭載のテキストエディタはTeachText。
SMTP
- Simple Mail Transfer Protocol。
- サーヴァ間で電子メールをやりとりする爲のプロトコル。のち、メーラ(メールクライアント)からサーヴァに電子メールを送信する際にも使用されるやうになつた。
- RFC821などで定義されてゐるプロトコル。
Solaris
- Sun Microsystems製のUNIX。
- SunOSとOpenWindowsで構成されてゐる。
- Solaris 1.xはBSD4系、2.xはSystemV系。
- Solaris 1.xはUNIXワークステーションの標準環境だつた。
- 現在は、SPARC版とPC版がリリースされてゐる。非營利目的でならば、無料で使用出來る。
SPAM
- Request for Comments(RFC): 2635
- http://www.ietf.org/rfc/rfc2635.txt
- RFC 2635 : DON'T SPEW - A Set of Guidelines for Mass Unsolicited Mailings and Postings (spam*)
spyware
- スパイウェア。個人のPC等に入り込み、システムの情報やユーザの個人情報等を送信するプログラムの事。もつぱら商用の目的で作成され、ユーザのPC等にインストールされる。それ自體として單獨に存在する惡性のプログラムであるが、自己複製機能は持たず、他のPC等に傳染する事はない。
- ユーザがウェブサイトを閲覽したりソフトウェアをインストールしたりする際、暗示的・明示的に侵入する。侵入後の行動は、ユーザが意圖しないものとなる。
- 情報を特定のサーヴァに送信する他、ユーザのウェブブラウザのスタートページを變更する、URLリクエストをリダイレクトしてユーザの意圖しないサイトに接續させる、キーロガーとして動作する、ユーザのPCに外部からアクセス出來るやうにする、等の動作をするスパイウェアがある。
- 商用プログラムやオンラインソフトにスパイウェアが附屬してゐる場合がある。
- ウイルス對策ソフトやスパイウェア對策ソフトで削除等を行へるものもある。一方、商用プログラムやオンラインソフトに附屬するスパイウェアは、削除すると、それらのプログラムの動作に支障を來すものもある。
SSI
- Server Side Include。
- サーヴァの處理の仕組の事をSSIと呼ぶのであり、HTMLの規格とは無關係。CGIの親戚。
- サーヴァは、HTML文書に埋込まれた命令を實行、その出力結果を命令文と置換へて(HTML文書に埋込んで)、その結果出來上つたHTML文書を送出する。
- 擴張子*.shtmlの文書をサーヴァが處理する事が多いが、.accessファイルで設定を變更する事は可能。
ST-506
- Seagate社により作られたPC互換機最初のハードディスク用インタフェイス。
- フロッピーディスクドライヴと同樣、インタフェイス側がドライヴの制御を行ふ。
- 轉送速度は500KB〜1MB/sec程度。ディスク容量は100〜200MB程度。
- PC互換機のBIOSが多くの場合、標準でサポートする。
- IDEはST-506のエミュレーションで動作する。その爲、BIOSの制約にひつかかる。
start
- スタートメニュー/スタートボタン。
- Windows95で登場したWindowsの標準ランチャ。Microsoftの初心者對策。とにかくスタートボタンを押せば何とかなる。
- スタートボタンからWindowsを終了する仕樣が屡々揶揄の對象となる。
SVGA
- Super VGA。VGAをベースに機能を擴張したヴィデオボード・チップ・システムの總稱。
- 「SVGA」と云ふ規格は存在しません。ただの通稱です。VGA以上の代物ならば全てSVGA。
- なぜか液晶やモニタの解像度で800x600ドットの畫面を「SVGA」と稱する事があるが、完全な誤用。640x480ドット256色も間違ひなくSVGA。VESA標準のモードには1024x768ドットのモードも存在する。この誤用をやらかす人間は大概1024x768ドットの畫面を「XGA」と稱して憚らない。
swap
- メモリ管理の一方法。
- 或メモリに記憶されてゐるデータを一時的に他のメモリに待避させたり、そこから書戻したりする事。
- 特に、不足がちな實メモリから、データを一時ディスク媒體に書出したり、そこから書戻したりする假想記憶の實現方法の事。
- OSの假想記憶機能によつて行はれるswappingを特にpagingと呼ぶ事がある。
system.dat
Windows9x、NTで、Windowsやアプリケーションの設定を保存する「レジストリ」の本體。
system.ini
Windowsで、Windowsの設定が書込まれるテキストファイル。
system resource
- Windowsのシステムリソース。
- WindowsのカーネルであるGDIモジュール(出力周りを司る)とUSERモジュール(ユーザインタフェイスを司る)が使用する記憶領域の殘量の事。一般に「システムリソース」と言ふ時は、GDIかUSERのローカルヒープのうち、少い方の數字を言ふ。單位は%。
- Windowsのアプリケーションは、實行時にGDIとUSERに自分のリソースを登録する。その爲、動いてゐるプログラムが増えると、GDIとUSERのローカルヒープは減る。システムリソースが0に近づくと(GDIかUSERのどちらかのローカルヒープがなくなると)、プログラムの擧動がをかしくなる(Windowsがプログラムを正常に動作させられなくなる)。
- 實メモリの容量を増やしても、GDIとUSERのリソースは増えない。
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- GDIとUSERの記憶領域は、16bitでIntel CPUを使ふ爲の制限により、Windows3.0時代には各々64kbづつしかなかつた。(I/O 2002年1月號の記事に「64MB」と書かれてゐたが、「64kb」の誤である。)
- Windows3.1では、USERローカルヒープが64+64の128kbに分割された。Windows自體のメモリ管理機能が改善された事もあり、3.0時代よりも制限が緩和された。
- 32bit化されたWindowsでは、最大4GBの領域がシステムリソースとして確保出來る。NT/2000/XPでは、システムリソースの制約は餘りない。
- 9x系列のWindowsでも、新しい32bitのシステムリソースが採用されてゐる。しかし、32bitのシステムリソースと互換性のないプログラムは、先頭の16bitヒープ(64kb)の領域がシステムリソースとして割當てられる。その爲、95/98/MEでは依然、澤山のプログラムを起動すると、システムリソースが不足する事がある。