制作者(webmaster)
野嵜健秀(Takehide Nozaki)
初出
「闇黒日記」平成十七年九月十九日
公開
2005-11-20

「ブログ」の機能は誰の爲にあるのだらう?

「ブログ」つて、只の閲覽者にとつて役立つ機能が少くて、ほかの「ブログ」製作者が言及する爲の機能ばつかり目立つから、嫌なんだよね。「URLがコピーし辛い」なんて、「ブログ」制作者にとつては大問題かも知れないけれども、只の閲覽者には何うでも良い話ぢやない? 見出しがアンカーになつてゐる「ブログ」つていつぱいあるけれども、それを突ついたら何うなるものなの? 「ブログ」に據つて、本文で話題にしてゐる「餘所のサイト」に飛ばされるものもあれば、その本文を再表示するものもある。最う出たら目、あつちの「ブログ」のルールがこつちの「ブログ」では通用しない。ローカルルール亂立し過ぎ。何か見た目だけ皆似てゐるものだから、閲覽する側にとつてはややこしい事この上ない。

見出しをアンカーにしてゐるサイトでありがちなのが、「他所の『ブログ』の人がURLをコピーし易いやうに設けてあるアンカー」。「ブログ」の主宰者本人は「便利だ!」と思つて、他所の「ブログ」や「ウェブ日記」の中の人にも「設置しろ!」と言つて押附けようとさへするもの。しかし、「ブログ」をやつてゐない人間にとつて、そんなアンカーは情報としてノイズでしかない。「それ自身へのアンカー」=「クリックしても何も起きない、何處へもジャンプしないアンカー」=「只の閲覽者にとつては役に立たない・要らないアンカー」=「良く解つてゐない閲覽者にとつては混乱を惹起こす羂以外の何物でもないアンカー」。「ブログ」の世界の中の事しか考へない人は、只の閲覽者に對する配慮を屡々忘れる。