制作者(webmaster)
野嵜健秀(Takehide Nozaki)
初出
闇黒日記 令和元年十二月二十四日
公開
2020-11-29

メディア、メディア、メディア

NHKやら何やらは「メディア」だが、ツイッターや闇黒日記もまた「メディア」であり、これらは對等なのであつて、或メディアがをかしな報道をすれば他のメディアで訂正が這入る。既存メディアとやらはその邊がいまだにわかつてゐない。ツイッターに限らずウェブの個人もまたメディアなのだと云ふ事を理解しない既存メディアが21世紀に入つても歪曲報道を繰返し、それに新興メディアたるウェブの利用者が訂正をするやうになつたので、メディアのやつてきた事が單なる「報道」ではなく「宣傳」なのであつたと、一般に知られるやうになつた。

實際のところヒットラーの時代からメディアは「報道」と「宣傳」の兩方の性質を兼ね備へ、政權寄りだらうが政權批判側であらうがその性質に變化はない。「權力を監視する」と云ふ名目は名目に過ぎないのであつて、政權批判をする側のために宣傳をする、と云ふ性質をもメディアは持つ事はある。

主權在民の民主政の國家では、政權を支持する主權者と、メディアとで利害が對立し、從來政權批判/權力批判をしてきたメディアと、政權を選んだ主權者であり多數派の國民とでは、意見や利害が對立する事があつても、メディアの宣傳ばかりが一方的になされてきた。21世紀のインターネット時代には、主權者側が一人一人、既存メディアと對等の新興メディアを立ち上げる事が可能になつたのであるが、斯くして既存メディアと新興メディアとの間で宣傳戰が行はれるやうになつたのが現代である。

ここで既存メディアが依然として新興メディアを見下し、個人からの抗議に上から目線で對應してゐるのを見れば、既存メディアが一種の權力者と化し・今も權力者として振舞はうとしてゐる事實が理解されよう。