「アンチW3C信者」Werry氏を斬る

• 掲示板で非難されたので反論したものです。

「XML信者」による「XHTML否定論」

Piroさんのサイト(outsider reflex)の掲示板で、アンチ「W3C信者」(推定)のwerry氏がxhtml否定論を主張。それに對して、アンチ「アンチ『W3C信者』」は、「何が何だかよくわからん」と批判。

• werry氏は「子供。」と云ふタイトルの投稿で「XHTMLは古い」「これからはXMlの時代だ」と主張。この時點でwerry氏の主張は既に矛盾してゐる。XHTMLはXMLだから、「XHTMLは古い」と主張するのならば「XMLも古い」とwerry氏は認識してゐなければならない。
• werry氏は「XMLの導入は結構進んでゐる」と主張。werry氏は、企業の内部データのフォーマットとしてのXMLと、ウェブで公開されるリソースのフォーマットとを同一視してゐる。
• werry氏は、XML + XSL ==[XSLT](変換)=> HTML, XHTML, CHTML, ...と書いてゐる。werry氏は、XMLを變換したあとの文書フォーマットの一つとしてXHTMLがある事を知つてゐる。
• werry氏は、XHTMLに移行してもいい事なんかほとんどないからやめといた方がいいと云ふ主張に括弧で括つた疑問符を附けてゐる。實を言ふと、「XHTMLに移行する」と云ふ言ひ方は正しくないから、werry氏の主張は正しくない。例へば、私の書いてゐる文書の多くはHTML 4.01準據の文書だが、ヘッダの記述とDOCTYPE宣言を書換へればそのままXHTML 1.0準據の文書となる。或は、私の書いた文書の多くは、明示的にはHTML 4.01準據だが、暗示的にはXHTML 1.0準據である。即ち、「XHTMLに移行する」と云ふ言ひ方はないのであり、文書の書き方を變へたからその文書が「XHTML 1.0準據となつてゐる」と云ふ言ひ方をするのが自然なのである。
• 或文書がHTML 4.01或はXHTML 1.0の仕樣に準據し、適切なマークアップをなされてゐる事を、「メリット・デメリット」の觀點から一概に論ずるのは不當である。より正しい文書を書き、より正しいHTML文書に仕上げるのは、制作者の態度の問題である。制作者の、文書を書く際の態度の問題である。HTML文書が本質的にテキストによる表現過程である以上、より正確なテキストを書き、より正確なHTML文書を書かうとする態度は、HTML文書の制作者の態度として正當なものである。
• werry氏は、「經驗」を楯にとり、「HTML原理主義者」やそれに類似する人々を批判する。しかし、werry氏の態度は、惡しき權威主義以外の何物でもない。或は、一般の「常識」が常に正しいとは限らない事實をwerry氏は忘れてゐる。また、場當り的な「現實主義」よりも、一貫性のある「理想主義」の方が、より現實的である事は、屡々ある事だ。
• werry氏は、HTML+CSSでは表を表現出來ないと主張する。この主張は勿論大嘘だ。http://ici.virtualave.net/Noiseが反證。(論爭のあつた當時)
• werry氏は、CSSがクライアント側、XSLがサーヴァ側で使用されるべき技術であると云ふ事を知つてゐる。しかし、それならば兩者は比較されるべき技術ではないと云ふ事になるから、werry氏が「CSSは駄目、XSLは良い」と主張するのは間違ひだ。
• そもそも、HTMLやXMLを扱ふ全てのプログラムが、既にスタイルシートを實裝してゐる。當然、個々のプログラムに於るスタイルシートの實裝は異る。そこで、プログラム間の互換性を維持する爲、CSSやXSLが提唱されたのではないか。また、データとしての文書に於る「メリット・デメリット」の問題とされるCSSやXSLの問題だが、寧ろ、HTML/XMLパーサ・レンダラとしてのプログラム側の互換性の問題として捉へるのが妥當なのではないか。即ち、データ側が全ての責任を引つ被るべきではなく、プログラム側も責任を分擔すべきだ、と云ふのが私の考へだ。
• werry氏は、HTMLでは論理構造をうまく記述出來ない、と言ふ。私にしてみれば、HTMLで論理構造がうまく記述出來ないのは當り前だとしか思へない。W3Cは、文書構造を適切にマークアップせよと言つてゐない。W3Cは、HTMLでマークアップされるべき要素は、文章に於る構造上の機能に基いた要素であるべきだ、と言つてゐる。文章の論理構造を明示するマークアップと、文章に於る構造上の機能を明示するマークアップとは、異る。前者は思想的だが、後者は勝れて形式的だ。言ひ方を變へると、W3Cは、文章に於る形式を明示せよと言ひこそすれ、文章の論理構造を明示せよとは言つてゐない。
• werry氏は、XML+XSLやXSLTとXHTMLやCSSは同じ目的のための異なる手段だと言ふ。私は、「XML+XSLやXSLTとXHTMLやCSSは異る目的のための同樣の手段だ」と考へてゐる。
• werry氏は、いくつかの選択肢の中から「div」を使った時点で論理構造以外の何か、例えばレイアウトを多少意識しているのではないかと疑問を呈してゐる。飽くまでW3Cは「文書構造に於る機能に基いたマークアップを行ふべきだ」と言つてゐるだけなので、div要素によつて文書内のブロックをグループ化するのは問題ない。直接見た目を制御しようとする(本質的には不可能)tableを使用するマークアップよりも、「文章構造の機能に基いた要素」であるdivを形式的に使用するマークアップの方が、W3Cの意嚮に合つてゐる筈だ。
• werry氏は、XHTML+CSSで論理構造を分離したつもりでいるけど本当にそうなのか？ と言つてゐる。CSSがHTMLから論理構造を分離する爲のものではないので、werry氏の批判は的外れ。CSSはUser Agentの持つHTML文書の整形機能を制作者や閲覽者が再定義出來るやうにする爲に(或はスタイルそのものの概念を再定義したがゆゑに)出現したものだ。HTMLからCSSが分離されたと考へるべきではない。

werry氏の「人格攻撃」

werry氏はかう言つてゐます。

そしてひとたび他人のページで「<div class="red">」というよなマークアップを見つけるといろいろけちをつけ、最後には作成者の人格をも否定する言葉を吐きます。

直後にwerry氏は、こんな事を言つてゐます。

って、いつもはそんなんみても「またなんかわめいてるな〜」ぐらいに思ってブラウザ閉じてます。

• werry氏よ、あなたは作成者の人格をも否定する言葉を吐いてゐるのではないですか。
• 自分が作成者の人格をも否定する言葉を吐くのを許しておいて、他人が作成者の人格をも否定する言葉を吐くのを許さない、と云ふ態度をあなたは示してゐませんか。

あなたのさう云ふ態度は自己中心的なものだと私は思ふが、werry氏はどうしてさう思はないのですか。

最後に、werry氏はかう書いてゐます。

自分でも考えがまだしっかりまとまってない状態で書いているので意味不明でしたら無視しといてください

werry氏は、どうしてまだしっかりまとまってない状態の自分の考へを根據に、他人の主張を完全否定するのですか。どうして意味不明でしたら無視しといてくださいなどと豫め逃げを打つておくのですか。或は、どうして自分の考へをしつかり纏めてから、反論されるのを覺悟の上で堂々と發言しないのですか。馬鹿だからです。

2000.1.5「闇黒日記」初出

仕樣と實裝のどちらを責めるべきか

werry氏問題の根源。

XHTML使って携帯に対応できる？XHTMLで論理構造表現できる？

前者はXHTMLの問題ではなくて携帶電話の側の問題ではないでせうか。後者はXHTMLの問題ではなくて、文章自體の問題ではないでせうか。何でもかんでもデータフォーマットの問題として語るべきではない、と私は思ひます。

と云ふか、以前から私はかう言つてゐます、「文法的に間違つたHTML文書を讀込んで落ちるなInternet Explorer/Netscape Navigatorの馬鹿野郎」ッて。プログラムの不具合を氣にして制作者が自由にデータを作れない、と云ふ現状が間違つてゐるんです。