制作者(webmaster)
野嵜健秀(Takehide Nozaki)
初出
2000-11-19「闇黒日記」
公開
2001-03-03
改訂
2002-12-30

個人計算機倶楽部」を斬つた

前口上

個人計算機倶楽部の「デザイン評價」ッて、當てになりますか。

HTMLの檢證

「表紙」のフレームの中に表示される文書であるinformation.htmlを、例によつてミケネコHTML-lingにかけると2 点なんて出て來るが。

以下が、減点対象のエラーです。

line 1: <HTML> には LANG 属性を指定するようにしましょう。 → 解説 93
line 7: <BODY> での色指定が不完全です。TEXT、LINK、VLINK、ALINK 属性も含めるようにしましょう。 → 解説 120
line 12: <TABLE> には SUMMARY 属性を指定するようにしましょう。 → 解説 145
line 15: <FONT> の COLOR 属性の色指定が <BODY BGCOLOR> の色と同じです。 → 解説 122
line 22: STYLE 属性を使うときは <HEAD>〜</HEAD> 内に <META HTTP-EQUIV="CONTENT-STYLE-TYPE" CONTENT="〜"> を指定しなければなりません。 → 解説 113
line 27: STYLE 属性を使うときは <HEAD>〜</HEAD> 内に <META HTTP-EQUIV="CONTENT-STYLE-TYPE" CONTENT="〜"> を指定しなければなりません。 → 解説 113
line 32: <P> を 31行目の <FONT>〜</FONT> 内に書くことはできません。<P>〜</P> 内に <FONT> を書くことはできます。 → 解説 29
line 34: <A> のアンカーとして `こちら` などを使うのは好ましくありません。 → 解説 163
line 34: <A> のアンカーとして `こちら` などを使うのは好ましくありません。 → 解説 163
line 36: </TD> は 31行目の <FONT> と重なり合っているようです。 → 解説 53
line 36: </TD> の前に </FONT> が省略されているとみなします。 → 解説 47
line 40: <P> を 39行目の <FONT>〜</FONT> 内に書くことはできません。<P>〜</P> 内に <FONT> を書くことはできます。 → 解説 29
line 45: </TD> は 39行目の <FONT> と重なり合っているようです。 → 解説 53
line 45: </TD> の前に </FONT> が省略されているとみなします。 → 解説 47
line 50: <P> を 48行目の <FONT>〜</FONT> 内に書くことはできません。<P>〜</P> 内に <FONT> を書くことはできます。 → 解説 29
line 56: <P> を 48行目の <FONT>〜</FONT> 内に書くことはできません。<P>〜</P> 内に <FONT> を書くことはできます。 → 解説 29

こんなエラーだらけの文書を書いて公開してゐる人に、「評價」して貰ふなんて、嫌だなあ。

デザイン面での苦言

私が見る限り、この個人計算機倶楽部のデザインは、訪問者にとつて極めて嚴しいものである。

当サイトのデザインコンセプトは、 訪問者に優しいデザイン です。そのために、軽さ・見た目・操作感 、この3点を考えてデザインしています。これは、訪れた人が快適に見られることを第一に考えた結果です。「軽さ」と「見た目」に関しては、本文以外では画像を使わないというように、Webページの中身とは関係ない不必要なモノをできる限り削ぎ落とし、それでどこまで洗練されたデザインができるかに挑戦しています。読みやすいようにデザインの統一性を考えた配色をしていることも言っておきたいところです。また、ナチュラルなカラーを使うことでリラックスして読めるという効果も狙っています。「操作感」に関しては、読みたいところにすぐアクセスできるよう、ページをめくりやすいようなレイアウトを考えて作っています。デザインコンセプト (00/07/16)

軽さと云ふ點は、フレームセットを使用してゐる時點で實は失格である。bodyでbgcolorしか指定してゐない點、配色も失格。そして、アンカーがわかり難いので、操作感は失格を通り越して、「非」(「不可」以下)。













と云ふ註釋の附されたアンカーの群にはあきれた。

10.0 ■■■■■■■■■■ 0 00/00/00
9.5 ■■■■■■■■■■ 8 00/11/15
9.0 ■■■■■■■■■□ 17 00/11/18
8.5 ■■■■■■■■■□ 19 00/11/06
8.0 ■■■■■■■■□□ 11 00/11/07
7.5 ■■■■■■■■□□ 10 00/10/29
7.0 ■■■■■■■□□□ 17 00/10/27
6.5 ■■■■■■■□□□ 8 00/10/18
6.0 ■■■■■■□□□□ 7 00/09/14
5.5 ■■■■■■□□□□ 4 00/09/02
5.0 ■■■■■□□□□□ 1 00/08/11
4.0 ■■■■□□□□□□ 1 00/07/17

これの■■■■■■■■■■の部分がアンカーなのである。言はば「顏文字」や「アスキーアート」をアンカーにしてゐるやうなものである。

外にも、<--- --->みたいなナヴィゲーションバーもどきを、制作者は使つてゐる。どうやら、ナヴィゲーションバーを制作者は目立たないやうにしたいらしい。

私はこの手のデザインが大嫌ひである。わかりにくいからである。こんなわかりにくいデザインが「良いデザイン」である筈はない。「わかり難いナヴィゲーションバー」なんてものは、その存在自體が矛盾である。しかし、「ウェブデザイナ」は、すぐにこの手のわかりづらいデザインを使ふ。「わかり易いアンカー」は、デザイナには邪魔者にしか見えないのだらうか。

ハイパーテキストで、リンクを使ひづらいものに仕立て上げるのは馬鹿な事だと思ふのだが、デザイナはどうしてさう云ふ馬鹿な眞似をするのだらうか。

menu.html等の一部の文書でのみアンカーの下線を消してゐるのも、困つた事である。アンカーには必ず下線が無ければならないから駄目だ、と私は言ひたいのではない。或場所では下線を消し、或場所では下線を附けた儘にしてゐる、と云ふやうに、サイトに一貫性のない事が駄目なのだと私は言ひたいのである。どこをつつけば文書間を移動出來るのかがわかりづらい──ウェブサイトに一貫性が缺如してゐる事は、閲覽者をして混亂せしめる最大の原因である。

個人計算機倶楽部には、少くとも以下の2點で改善して貰ひたいものである。

「紙メディア」のメタファに對する苦言

しかし、根本的にここの制作者は勘違ひをやらかしてゐると、私は思ふのである。

個人計算機倶楽部の操作性が最低である理由は、ページをめくる等と云ふ紙メディアに基いた古臭い發想に基づいて作られてゐるせゐではないか。私は疑ふのである。

読みたいところにすぐアクセスできるようにするには、檢索性の低い紙メディアの發想に基いてゐたら駄目。

コンピュータで「ページをめくる」と云ふメタファは不要のものである。コンピュータには、スクロールと云ふ概念が存在する。無闇矢鱈と一つの文書を切り刻み、「ページ」に分割する事は、却つてアクセシビリティを低下させる要因である。

目次をわかりづらいものとしつつ、文書を細切れにし、文書間の移動の爲のアンカーも判別し難いやうにしてゐる──個人計算機倶楽部は、そのやうなデザインである。非コンピュータ的であると云ふ事は、コンピュータで扱ひづらいと云ふ事にほかならない。

ウェブサイト批評をする權利について

そもそも、文書の先頭でDOCTYPE宣言を記述してゐない時點で「全て駄目」である。全うなHTML文書を書けない人間に、ウェブサイトの評價などする資格はない、と言ひたい。個人計算機倶楽部では、body要素の中にstyle要素が記述されてゐるが、htmlのDTDでは許されてゐない。

或は、スタイルシートを使ひたければ、デザインは全てスタイルシートでやるべきである。スタイルシートを「物理マークアップ」の尻拭ひに使はないで貰ひたい。

「ウェブデザイン」に關する意見

以上は、以前から私が主張してゐる事の繰返しである。ウェブデザインとは、極一部の「ブラウザ」のデフォルトスタイルシートに依存して場當り的にタグを組合せる事ではなく、サイト全體のスタイルをトータルデザインする事を言ふやうにすべきである。

落ち

個人計算機倶楽部は、改善されました。或は、改善されつつあります。