制作者(webmaster)
野嵜健秀(Takehide Nozaki)
公開
2000-06-22
改訂
2002-04-04
更新終了
2002-07-20

「HTMLを極めろ!HTML Dictionary」を斬る

サイトが既に消滅してゐます。その爲、本記事もobsoleteとします。

HTMLを極めろ!HTML Dictionary

例によつてソース拜見

入口

http://www.mitene.or.jp/~k-numa/は、IBM HomePage Builder 2000によつて作成されてゐます。font要素だのalign屬性だのcenter要素だのを使ひ捲つたあげくHTML 4.0 Strictを宣言してゐる邊り、HPBは相變らず無謀です。こんな屑エディタを使つてHTML講座を作つてしまふのも、無茶と言へば無茶な話です。

この手のサイトにありがちの「樂しげ〜」な雰圍氣がいつぱいです。星が飛んでゐます。お蔭で、どこが入口やらさつぱりわからない。下の方にYahoo!檢索がありますが、入口のわからない人はこれでYahoo!に行け、とでも言ひたいのでせうか。いやいや、この手の講座を作る人は皆親切ですので、何らかの善意が介在するものと考へざるを得ません。

It clicks and it goes into inside.なるアンカー。英語として正しいのだらうか?

下の方には、このページは、InternetExplorer5(下線付:Mosaic系のUAではアンカーと紛らはしい)とNetscapecommunicator4.5(打消し線付)で、動作確認されています、と書かれてゐる。IE5で閲覽するとウィンドウ内を星が飛び囘るが、NN4で閲覽すると數秒おきにウィンドウ内がフラッシュする。

HTML Dictonary:メインページ

例によつてフレーム。

http://www.mitene.or.jp/~k-numa/main2.html

centerやらfontやら、擧句marqueeやらでごてごてと飾り立てられた上、HPBに強引に「HTML 4.0 Strict」の宣言をされてゐる。

やつぱりありがちな、時間によつて異るメッセージをJavaScriptで實現。ソースを覗くと、フレンドリーなんだか獨りで滑つてゐるのだかよくわからない、ぬるいメッセージが並んでゐる。

http://www.mitene.or.jp/~k-numa/menu.html

こちらも、僞「HTML 4.0 Strict」。JavaScriptでアンカーの上にマウスが來ると色が變る、と云ふのを實現してゐる。CSSでならばもつと簡單に出來る。

しかし、自己紹介を見るとここの作者、高校生なのださうで。高校生ならばかう云ふサイトを作るのも仕方がないと云へば仕方がないのだらうなあ……(いきなり結論か)。

HTML講座

で、HTML Dictonary:メインページで「HP作成講座」を「クリックする」と、新しいウィンドウが開く。これではわざわざフレームにした意味がないと思ふが如何。

講座みたいに勉強する

ホームページ作りの準備

Step1

Step2

Step3

なし。

Step4

罫線の解説。テーブルは辞書で調べた方が解りやすいでしょう、との事。

Step5

frameの解説。tableとともにどこかにやつてしまつてくれた方が良かつた。

NOFRAMEと書いてゐるのは大減點。

辞書で独学する

1ページ目

2ページ目

3ページ目

4ページ目/表・テーブルタグ

表、テーブルタグは意外と使う機会がおおいタグです。しかも結構ややこしいです。

私の場合、さつぱり使ふ機會がありません。ややこしいのは事實ですけれども。

私のサイトでtableを使つてゐるHTML文書は、多分片手で數へられます(無料レンタルサーヴァが勝手に挿入するバナー廣告には必ずtableが使はれてゐますが。私が書く時にtableを使ふ事は滅多にない、と云ふ話)。

すごくややこしいのでちゃんと覚えましょう。このタグは、属性はありませんが、いくつものタグを組み合わせる事によって完成される事が出来ます。

table、tr、tdには全て、屬性があります。

TR
セルを作ります。要するに、縦にもう一個くっつける感じですね。

Table Row──表の行です。セルを作りはしません。

テーブルタグには属性もあります。属性を紹介しましょう

このタグは、属性はありませんが、と言つた舌の根も乾かぬうちに、属性もあります、と言出す。

これで大体出来ます。もっと難しいのを作りたいときは、講習に行ってください。

tableは、適當なツールで作成する方が簡單です。

5ページ目/リストタグ

あんまり使用頻度の少ないタグですね。せつめいも簡単にすませましょう。

私はリストを愛用してゐます。

以下の解説は、簡単と云ふよりは好い加減です。

ul
記号つきのリストになります。
ol
数字つきのリストになります。
dl
文字(ユーザ指定)つきのリストになります。

順に「順不同リスト(箇条書き)」「順序つきリスト」「定義リスト」。

6ページ目/フレーム

NOFRAMEと書いてゐる。noframesが正解。

<FRAMESET COLS="30%,70%">
<NOFRAME>あなたのブラウザはフレームに対応していません。</NOFRAME>
<FRAME SRC="nemu.html" NAME="nemu" SCROLLING="auto" NORESIZE>
<FRAME SRC="top.html" NAME="index" SCROLLING="auto" NORESIZE>
</FRAMESET>

あなたのブラウザはフレームに対応していません、なる無意味且つ閲覽者を小馬鹿にした失敬千萬な文句を書込む位ならば、何も書かない方がまだ増し。少くともネットワークに掛かる負荷が(ほんの僅かとはいへ)減る。

ちょっとしたHTMLテクニック

ここにも變な「テクニック」が……。

ページの中にもう一個ページを載せる

iframeの解説。

サンプル文書に、あなたのブラウザではこの機能はご覧になれませんIE3.0以上でご覧下さい、なる非道い記述があるのも氣になる。この手の失敬なメッセージを書くのはやめるやうに。

これはビックリ縦スクロールマーキー

別にビックリする程のものでもない「テクニック」。そもそもmarqueeを使ふ事自體、間違つてゐる。

こんなことも出来たか!さすがテーブル!

なんとテーブルだけで本みたいな事をすることが出来ます。

見榮えの爲にtableを使ふのは禁止。

見る人が助かるちょっとしたこ工夫

役に立つ「テクニック」はこれだけ。

最新技術(DynamicHTML & Stylesheet)

フレームをクリアして文書をロードするやうにしてしまつては、メニュー畫面でフレームを切つてゐる意味がない。開かれたページでも、無意味極まるスタイルシートの使ひ方がなされてゐる。

center要素を使つておいて、HTML 4.0 Strictを宣言するHPBも困つたものですが。

しかもJavaScriptで次のページに飛ばすし。最新技術の無駄遣ひ、と云つた印象。最新技術を使つてウェブを不便にしてどうするのだらう。「樂しげ〜」ならば許されるか。

DynamicHTML

これからはDynamicHTMLとStyleSheetのじだいさ〜!なる文字列を表示しておいて、html講座の方があれかい。

DynamicHTMLとはなにか?

DynamicHTMLとは、Webサイトに命を吹き込む事の出きる機能です。 今現在では、InternetExplorer4 & 5(以下IE)とNetscapeNavigetor4(以下NN)です。 今までのHTMLでは出来なかった、動く文字。これらはいままで画像やJAVAなどでしか出来ませんでした。しかも、それらを作るには専用ソフトが必要だったり、作るのがとても難しいなどの厳しい条件必要でした。しかし、DynamicHTMLはHTMLにソースを記述するだけで簡単に表現できます。

日本語の文章として變ですね。そもそもDHTMLはJavaやActiveXやJavaScriptやFlashを用ゐた「ホームページ一般」を指すのであつて、HTMLにソースを記述するだけで簡単に表現できるものだけを特に指すものではないと思ひますが。

と云ふか、JavaScript Stylesheetの存在を認めてゐる時點で、不可(偏見が入つてゐます)。

文字を飛ばす

うお〜とんでる〜すげ〜たのし〜

……たのし〜ですか。

かう云ふ「テクニック」は、飽きられるのも早いですよ。

StyleSheetテクニックNo1

CSSをまともに解釋するブラウザ及びCSS非對應ブラウザで見ると情けなくも下らない表示にしかならないので、この手のHTML文書を絶對に書いてはいけません。CSSの理念を(と云ふ事は即ちHTMLの理念を)理解してゐれば、平氣でかう云ふ出たら目をやる事は出來なくなります。無智は恐ろしいと言はざるを得ません。