制作者(webmaster)
野嵜健秀(Takehide Nozaki)
公開
2016-02-16

5インチのフロッピーディスク

1980年代のNEC PC-98やエプソンのPCは5インチのフロッピーディスクがメディアとして使用されてゐた。1990年代になると3.5インチのフロッピーディスクが広く使はれるやうになつたが、PC雑誌の附録には5インチのフロッピーディスクがついてきたので、まだまだ5インチのフロッピーディスクドライヴは必要だつた。

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紙のケースに入れて保存。
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記録面が露出してゐる。

1990年代のIBM PC/AT互換機では既に3.5インチのフロッピーディスクが主流で、5インチのフロッピーディスクドライヴを搭載してゐない機械も多かつた。1992年のGateway2000 4DX2-66Vは3.5インチ/5インチの2台のフロッピーディスクドライヴを搭載してゐたが、しばらくして発売されたペンティアム搭載機は3.5インチのフロッピーディスクドライヴのみ搭載となつた。

1990年代初め頃は、金属の部品のない事が雑誌の附録の条件であり、5インチのフロッピーディスクならば問題なく雑誌に附けられた。3.5インチのフロッピーディスクが雑誌の附録として認められるのはやや遅れての事。PC-98とIBM PCとではフロッピーディスクのフォーマットに違ひがあり、3.5インチの2HDディスクではハードウェア的に互換性がなかつた。5インチディスクもソフトウェア的にはフォーマットが異つてゐたが、ハードウェア的には読取りが可能であり、IBM PC側でPC-98用ディスクを読むためのDOS用ドライヴァが開発され、フリーで流通してゐた。