Strict-HTML スレッド 3.2 (W2C Recommendation) 1 :Name_Not_Found :02/04/14 02:43 ID:6L4e5UvJ Strict な HTML(*) について語るスレッド Version 3.2 W3C 信者もそうじゃない人も投稿歓迎。 * HTML 4.01 Strict, XHTML 1.0 Strict, XHTML Basic 1.0 (XHTML Basic), XHTML 1.1, ISO/IEC 15445 (ISO-HTML), JIS X 4156 (JIS-HTML) など。 ■過去ログ 1.0 http://pc.2ch.net/hp/kako/992/992708594.html 2.0 http://pc.2ch.net/test/read.cgi/hp/1008380243/ 3.0 http://pc.2ch.net/test/read.cgi/hp/1013818251/ ■関連スレ /* CSS、スタイルシート質問スレッド【6】 */ http://pc.2ch.net/test/read.cgi/hp/1011358982/l50 XML、XHTMLについて語り合うスレッド http://pc.2ch.net/hp/kako/1002/10024/1002461949.html W3C信者と感じる瞬間 http://mentai.2ch.net/hp/kako/990/990175066.html W3C信者の方に質問 http://mentai.2ch.net/hp/kako/977/977621932.html ■勧告等 HTML 4.01 http://www.w3.org/TR/html401/ XHTML 1.0 http://www.w3.org/TR/xhtml1/ XHTML Basic http://www.w3.org/TR/xhtml-basic/ XHTML 1.1 http://www.w3.org/TR/xhtml11/ ISO/IEC 15445 (ISO-HTML) http://woodworm.cs.uml.edu/~rprice/15445/15445.html JIS X 4156 (JIS-HTML) http://www.y-adagio.com/public/standards/jis_html/toc.htm 上記勧告の邦訳など http://www.doraneko.org/webauth/ ■その他 W3C http://www.w3.org/ Another HTML-lint http://openlab.ring.gr.jp/k16/htmllint/htmllint.html W3C HTML Validation Service http://validator.w3.org/ ごく簡単なHTMLの説明 http://kanzaki.com/docs/htminfo.html 925 :mimasa :02/05/29 06:24 ID:5P2hVHhl 何やら妙な憶測が蔓延してるようなので、ちょっと長くなりますがこの際 ISO-HTML が何故こういうデザインに至ったかをまとめておきます。詳細は ISO/IEC JTC1/SC18/WG8 (現在は JTC1/WG4) の Web サイトを見れば関連文書を 参照できます。以下では "N1898" のような記述は ISO/IEC JTC1/SC18/WG8 の Document Number を指します。 cf. http://www.ornl.gov/sgml/wg8/ ISO-HTML は1996年11月に ISO/IEC JTC1/SC18 の作業アイテムとして承認され、 IETF や W3C との協力のもと、1997年当初は W3C の HTML 3.2 をベースに IETF の RFC 2070 で提案された国際化機能や HTML 2.0 (RFC 1866) にあった ICADD サポートなどを取り込みつつ、PLAINTEXT のような SGML で表現 できない機能や FONT のように推奨されない機能は取り除くなど、比較的 独自の路線を取っていました。当初の ISO-HTML で追加された機能の中で 最も特徴的だったのは厳密なセクションのネストを強制する要素の追加で、 N1898 でわざわざ簡潔な手法を取る (Hx とそれに対応する Bx を用いる) か 明示的にセクション構造を示す Sx 要素を導入するか意見を求めていること からも、いかに厳密なセクションのネストにこだわっていたかがわかります。 後者の場合には Sx でセクションを明示すべきで DIV は将来的には削除すべき かもしれない、とまで言っています。 926 :mimasa :02/05/29 06:25 ID:5P2hVHhl 結果的には N1902 で B1 - B6 要素を導入する立場を採用し、1997年3月には 早くも CD (Committee Draft) 投票が行われましたが、N1934 にまとめられて いるように各国の National Body の反応は独自路線で ISO 規格を制定する よりも W3C の仕様との整合性の方を望む声が多数でした。当時はまだいわゆる 「ブラウザ戦争」が華やかなりし頃で、ISO が率先してさらなる非互換性を 生み出すのは望ましくないと考えられたからです。特に日本の National Body は反対票を投じ、"No extension to the W3C's HTML 3.2" と言い切っていました。 cf. http://www.y-adagio.com/public/committees/wg8_jap/votes/cd_html.htm そのため ISO では W3C の HTML 仕様と整合性を図る道を模索し、1997年7月に ドラフトが公開された HTML 4.0 が ISO-HTML の提案に比較的近かったことも あって HTML 3.2 ではなく HTML 4.0 をベースにすることで策定を進めました。 1997年10月の N1935 ではかなり HTML 4.0 に近くなったものの、B1 - B6 は DIV1 - DIV6 と名前を変えて、開始タグ、終了タグともに省略可能であるものの まだデフォルトの "Structure" DTD では実際の要素として残っていました ("NoStructure" DTD では HTML 4.0 同様 DTD 上は厳密なセクション構造は 強制されない)。 927 :mimasa :02/05/29 06:26 ID:5P2hVHhl 結局、1997年9月に出た HTML 4.0 のドラフトで HTML 4.0 の DTD を Strict/ Transitional/Frameset の3つに分けたこともあって、最終的には N1944 に あるように ISO-HTML は HTML 4.0 Strict のサブセットとして定義し、 ISO-HTML DTD に適合する文書は HTML 4.0 DTD にも適合すべし、という 新たな要求項目が追加されました。従って HTML 4.0 にない要素や属性は 追加してはならないことになり、ここでも真っ先に DIV1 - DIV6 をどうする かが課題として挙げられています。 厳密なセクション構造を諦めきれない ISO-HTML のエディタ達は Pre-HTML という文書準備処理を導入し、DIV1 - DIV6 は妥当な ISO-HTML 文書には 出現してはならないが Pre-HTML ではセクション構造の妥当性検証ができる 「擬似」要素として残すことにしました。この結果、妥当な ISO-HTML 文書 では見かけ上 H1 - H6 は BODY 直下に出現することになります。またこの 「擬似」構造のために見出しを DIV で囲むことができなくなってしまって います。 928 :mimasa :02/05/29 06:27 ID:5P2hVHhl 極論すれば ISO-HTML 策定の歴史は如何にして HTML に「フラットでリニア」 *でない* セクション構造を持ち込むかの歴史であって、誰が言い出したか 知りませんが ISO-HTML が「フラットでリニアなページを目指している」 などと言うのは本質を全く理解していません。Roger Price や David Abrahamson (ISO-HTML のエディタ達) が聞いたら血の涙を流して悲しみ そうです。 以上、参考までに。