制作者(webmaster)
野嵜健秀(Takehide Nozaki)
公開
2004-06-23
改訂
2005-12-25

ISO/IEC 15445:2000とXHTMLと

XHTMLが必ずしも薦められないこと

XHTML 1.0/1.1の使用を安易に人にすすめられないのは、両者が過渡期の仕様だからです。

どちらを利用する場合にも、XMLの理解とともに、HTML 4.01とそのベースとなるSGMLの知識を必要とします。HTMLとの互換性を考慮したのは良いのですが、そのためにXHTML 1.0/1.1は中途半端で複雑な仕様となってしまった感があります。空要素の存在は、もちろんXMLの規格で認められたものですが、「既存の暗示的な要素を明示するマーク附け」の観点から見れば、よろしくないものです。もちろん、このマーク附けの発想が「正しい」わけではないのならば、現状のXHTML 1.0/1.1でも十分かも知れません。しかし、逆に、ウェブに氾濫する多くの規格外HTML文書も「問題ない」と認めざるを得なくなりかねません。

現状、ドラフト状態にあるXHTML 2.0に私が反対するのは、セクション構造の明示に反対なのではなく(むしろ、その点では賛成)、brやpreなどの単なる書換であるl要素の導入、q要素に代るquote要素の導入、ナヴィゲーションリストを生成するnl要素の導入、などに反対であるからに過ぎません。

XHTML1.0/1.1は、既存のHTMLとの柵の所為か、すっきりとした規格ではありません。2.0は、まだドラフト段階ですが、変に機能を盛込んでしまって、このままでは不採用となったHTML 3.0の様な「満艦飾のHTML」と言った雰囲気の規格となっていく様な気がします。

参考