きのこのパスタ

 大好きなキノコの季節。お隣から戴いた取れたて茸で毎日キノコのお汁にキノコの御飯です。
 今日はパスタにして見ました。いろどりに緑と赤のピーマンでイタリアンカラーです。実は野菜もこれまた頂きもの。こうしてみると今日のお昼御飯に買ったのは生パスタとマリネにした鰯だけ?ありがたいことですね!おかげさまでエンゲル係数の低い生活です。

 染付の八寸皿は菊の花模様です。
出番の多い赤絵の平鉢に鰯のマリネ。薄い衣を付けて、一度揚げてからマリネにしています。
小さな色絵六瓢豆鉢に酢橘を添えて。(良く見えないけど)。
箸やすめに赤芋茎の酢の物、これは、お隣のバーちゃんお手製、年期の入った故郷の味です。瓢箪形小皿にのせました。

 紅葉模様の手付き鉢に,秋の恵の椎茸ヒラタケ。スーパーで売られている中国産の椎茸とくらべると格段に美味しい肉厚の椎茸。この山で伐った椎の木にこの山の気を吸って育った、これぞ日本のどんこです。

 道元禅師が、典座(てんぞ)教訓に書き残されたエピソードがありますね。

 道元禅師をのせた船がやっと中国の港に着くと、一人の老典座(食事係の僧)が買い物にこられた。若い道元が「食事の用意など新入りにまかせて教義の勉強などなされば?」とたずねると、老典座は「日本の若い方よ、あなたは修行というものを解っていない」と答えて爽やかに去ってゆく。忘れがたい出会いの絶景です。名も知られていないその老僧の買いに来たのも、日本の椎茸でした。

 典座教訓には、食事の大切さと同時に食事の用意もまた大切な修行だということが説かれています。日常の一挙一投足が即修行であるということなのでしょうか。
 そこまでの覚悟はとてもできないけれど、毎日の食卓に海山の命の恵を戴いていることや、四季折々にこんなにも美しい自然の実りがあることには、感謝しないではいられません。そしてそれらを育て、採って下さる人々がいる、そのうえプレゼントして下さる方々までいてくださる。私の作るものはそんなすばらしい食べ物への、感謝の器になっているかなぁ。

 デザートは雲の綿菓子菊日和  おるか