あけましておめでとうございます。

 

 龍の年が明けました。今年は良いことが沢山あるといいですね、
 そして、被災地の復興が昇龍のように飛躍的に進みますように!

毎年、年末に聖護院蕪を漬けますが、元日にはまだまだ漬かっていません。それで、今会は聖護院蕪と京人参のマリネにしてみました。スモーク・サーモン添え。お皿は、染付銘桃花源です。皿の半分に青海波に桃の花が飛んでいます。桃の花は邪気をはらうといいます。西王母さまの、採り者ですものね。
 蕪も縁起のいいものです。聖護院蕪の皮のキンピラは美味しいと以前にも書いたと思いますが、それも今年はぺぺロンチーノ風味でちょっとイタリアン(?)にしてみました。ついでにお雑煮もチキンコンソメスープに黍餅とハムです。左側の鶴の蕎麦猪口に蓮根、筍、海老などの煮物のホットサラダ風。和素材洋風見のお節です。
 ワインと会いますよ!ちなみにわたしは、ブルゴーニュ、マコンの白でいただきました。

 さてそのお節の周りでウロウロしているチビさんたちはなんでしょう。
稚龍です。龍の子供たちです。お箸を担いでくれます。

 テーブルの上で和洋が出合っていますが、龍とドラゴンも対比すると面白いですね。
 東洋の聖獣竜は、司馬遷の時代から帝王のシンボルとして威力ある存在でした。時々洪水を起して懲らしめられたりもしますけどね。

 それに対して西洋のドラゴンは邪悪で凶暴。息が臭いとか、さんざんな云われ方です。
 南米の古代文明でも翼ある蛇ケツァルコァトルはじめ雨の神天空の神としておそれられています。
 これほど世界中に出没する龍とはなにものなのでしょう。自然の猛威を形象化した怪獣なのでしょうか。本草綱目にも(龍は)「角は鹿に似て、眼は鬼、耳は牛、うなじは蛇爪は鷹に似て云々』と様々なイメージの合体として描いています。

 日本ではどうでしょう。浦島太郎さんを歓待してくれた乙姫様は竜王の娘なんでしょうか。お后様?まさかご本人?
 海彦山彦の物語でも海神の娘のトヨタマヒメはとてもやさしく、出産のとき鰐に変身したのを見られても泣く泣く海に帰るだけです。
 世界中で猛威を振るう怪獣たちの王、龍も、このカワイイもの大好きな島国に来ると愛すべき存在になってしまうようです。いやめでたいめでたい。

 

 竹林に初日の届くひとところ  おるか

2012年1月1日