きのこ餃子
少し秋めいてきました。スーパーに行ったら、様々なきのこがずらりと並べられて大安売り。ヒラタケ、マイタケ エリンギ、椎茸、その他色々。ああ、今年もキノコシーズン到来だと嬉しくないました。
私はキノコが大好きです。この山に自生している食べられるキノコは全て食べてみようとトライしたことさえあります。
その経験から申し上げますと、食べることが可能なキノコは沢山ありますが、美味しいきのこは、そう多くはないということです。
スーパーで売られているのは、さすがというか当然というか、格別に美味しいものばかりなのですね。今日は餃子にして見ました。
キノコはさっと茹でて味付けしておきます。食べやすい大きさに切ってチキンのミンチに混ぜるだけ。葱と大葉も混ぜました。
市販の餃子の皮で包み、薄味のスープで茹でて、いただきまーす!
キノコから旨味がにじみ出て、さっぱりして、しかも奥深いお味です。中華風は勿論、和風の出汁味でもおいしい。
赤絵の平鉢からそのまま食べようとしたら、あまり熱かったので、手前の皿にとることにしました。左奥の馬上盃にはお漬物。新生姜の甘酢漬けと胡瓜の漬物。拙宅の糠床は減塩なので、朝漬けた胡瓜を昼間だしてもほとんどナマみたいなものです。漬物も千切りにするとちょっと食感が変わって面白いですよ。
豆皿の上には辛子。ウーロン茶の入っているのは風垣湯のみです。能登の冬の風物、風垣をデザインしたつもりですが…どうかな。
小人の家のようなかわいい形の毒紅茸。黄金色のコガネタケ、夜会から大急ぎで帰る途中の、レースの衣装のキヌガサタケ。色も形も驚くほど千差万別のキノコの世界は、まだまだ不思議なことがいっぱいあります。
イギリスでは丸く広がった菌輪は妖精のダンスの跡だそうですね。発見すると「まだ妖精がいたのかなぁ」とうれしくなります。
スギヒラタケが毒性を持つようになったというニュースがひところ聞かれした。真っ白でシャキシャキした歯応えがあり、ほのかに杉の香りがして美味しいキノコでしたのに。きっと雨や何かに含まれる化学物質を集めてしまうのかもしれませんね。野山でキノコ採りを楽しむのは、きれいな自然があってこそのことだったのでしょう。
くさびらの毒のうつくしく鏡花の忌 おるか
クサビラはキノコのこと。泉鏡花の忌日は9月7日です。ちょっとつきすぎですね。
2011年9月5日
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