卵かけ御飯
兼六園の梅は咲きだしたそうですが、こちらの山里はまだまだ残雪の中です。せめてもの春気分にと、お碗に紅梅を咲かせました。
このおわんには卵かけ御飯がいい、と、言ってくださったかたがいらしたのでさっそくやってみました。シンプルだけど奥の深い卵かけ御飯。
この卵、ちいさいでしょう?普通の卵より二まわりほど小さい新子なんです。新子というのはそのニワトリの始めて産んだ卵のことです。とても珍重なさる方もいるようですが、栄養的なことはよく分かりません。ともあれサイズも、黄身の割合が比較的大きいところも卵かけ御飯にはぴったりです。日本のほこる鶏種「さくら」の卵、こくがあります。
ちょうど,ふきのとう味噌をつくったので、白山豆腐の焼いたのに添えてみました。とっても臭いウォッシュ・タイプのノルマンディーのチーズもいっしょに焼いて。
ふきのとうと癖のあるチーズ、けっこう合います。香りと香りの対決は双方にっこり笑って引き分け。
ふきのとうの苦味には血行をよくする成分があるそうです。冬の寒さに縮かんだ身体に良さそうです。春の山菜にはそういうデトックス系の働きのあるものが多い。自然はなんて優しいのでしょう。夏になれば夏野菜が身体を冷やしてくれるし、蚊など虫差されに効く草も生えます。毒の近くには解毒剤になる薬草があるともいいますね。そして山菜は繊維分が多くて低カロリーです。断言します、太りません!
奥の染付けの小鉢は菜の花のおひたしに辛子醤油。ラッコの箸置きが北の海を夢見ています。
空が明るくなってきました。山里の春ももう其処まで来ています。
割り落とす卵黄高し木の芽冷え おるか
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