今日のブランチ

 

 雪晴れ間にだけしか射さない濡れたような光。
なんということもない食卓を、つかのまかがやかせてくれます。と、いうわけでこれが私の今日の遅い朝食というか、早いお昼です。

 いつもの赤絵平鉢にアボカド・サンドののっているのはにんじん皿。どちらも出番の多い器です。

 アボカドは大好きなのでよく使います。手前の蓮華のマヨネーズス、本当は辛子マヨネーズにしたかったのですが、あいにく切らしていました。お試しになられる方は辛子か、お好みで山葵マヨネーズもおいしいですよ。

 アボカドは、日本に生えている植物の中ではタブの木に、近いのだそうですね。タブ(木偏に府)は能登半島が北限だとか。能登一の宮桁大社の裏に大きなタブがありました。よく日本人はどこから来たのかという問いに南方系とか北方系とかいいますね。日本海側の神社の裏山などにタブの巨木が点々と続いているのを見ると、南方から来た人々が故郷の樹木を運んで伝えてきたのかなーなどと思います。タブの木の実はアボカドに似てアボカドよりもほんのり甘いとききました。

 小さな馬上盃には甘いものでエネルギーチャージしたい方むきにブルべりー・ジャムにラム酒で戻した干し葡萄を混ぜたもの。市販のカップ入りジャムも大人の味に変身です。ナマのブルーベリーをブルーベリージャムに混ぜて使うのも美味しい。缶詰の果物なども刻んで混ぜると市販のジャムに飽きた時などけっこうおもしろいです。

 奥のマグ・カップの中の悪魔のように黒いコーヒーは、歌人の大谷雅彦氏が手ずから焙煎してくださったインドの豆です。氏のコーヒーは深煎りで、どんな朦朧とした朝も一杯でガーンッと目が覚めます。

 砂糖壺は遊びで作ったものです、そのせいか、くったくがなくていいかもしれませんね。もう少し暖かくなったら、こんな小さな蓋物でもつくってみようかな。

 大雪の後の青空がなんともうつくしい。どうして青空って見飽きないのでしょうね。

  卓布這う木の影青しきさらぎは  おるか