クロック・ムッシュー?

 

秋の日の

ヴィオロンの

ため息の

身にしみてうら悲し 

 (ヴェルレーヌ 秋の歌)

 

 めっきり涼しくなりました。木々をわたる風の音が夏とはどこか違います。そんな明るい秋の日のブランチに、冷蔵庫のあり合わせでクロック・ムッシューを作りました。

 ホットサンドイッチ・メーカーなどがあれば便利ですが、フライパンでも簡単です。パンに薄くバターを塗り、溶けるチーズをつなぎにして好きなものをはさみます。ほどほどに熱したフライパンにバターを少し溶かしてパンの上からぎゅうぎゅう押し付けて焼き色をつけます。ハイ出来上がり。

 スライス玉葱やトマトをはさんでも美味しいけど、あまり詰めるとメタボなムッシューになってしまうので。
 つなぎが溶けるチーズだけでは心もとない時は割りほぐした卵を適当に塗ります。卵がパンにべっとり沁み込んでもそれはそれで美味しいです。

 写真の真ん中は当たり前のチーズとハムのクロックムッシュー。パセリを切らしていたのでバジルをはさんだついでにペペロンチーノ風味にしました。両端のはアボカド、辛子風味のホワイトソースです。

 海苔でも大葉でもなにをはさんでもそれなりにおいしい。アボカドにスモークサーモンなどはさめばクロック・プリンスとでも呼びたい感じ。

 染付のお皿は双鹿文様7寸皿。呉須手風のざんぐりした絵付けに輪華を施した鍔がついています。写真奥のお皿も同じもの。

 写真中央は南部鉄瓶。ブルーが珍しくてひとめぼれしました。ティー・ポットとして使っていますが、保温性が高く、お茶が美味しく感じられます。
ただ…重い…。

 

  秋日和かな座布団に座り皺  おるか

 

2009年9月7日