第83回水族館ネット句会
兼題 小春 鍵
◎◎○○2 鍵掛けて五千年ほど冬眠す 九鼠
◎ ○○14 実朝の湾に乗り出す小春凪 桑
◎○○16 赤まんまみんな鍵持つ地蔵堂 洗濯機
◎○○17 掌の中の鍵あたたかし冬櫻 明美
◎ ○○28 小春日や砂利船しばし窓にあり お軽
◎○32 小春日の師に添うてゆく杖の影 明美
◎1 小春日や道具箱より鋏とり 海渡
◎9 遊ぶ子の荷物預かる小六月 織女
◎12 先生の訛やはらか小春空 真里子
○○○○○ 30 膝抱いて足の爪きる小春かな 柚香
○○○○7 小春日のパン屋の列に並び居り 明美
○○○○18 冬銀河ひそかに鍵のまわる音 おるか
○○6 裏門の鍵を隠せば冬の旅 海渡
○○ 11 鍵穴の奥の鍵音冬ざるる 真里子
○○26 小春かな猫はひらりと海を見に お軽
○○27 積みて石垣彫りて石仏野の小春 九鼠
○4 鍵こぼす青春の日の革コート 柚香
○5 鍵穴の先の暗がり冬の雷 KUMI
○13 小春日の魂の緒ケルト風に結び おるか
○15 真鍮の鍵穴のぞく小春かな 海渡
○20 小春日といふなつかしきもの抱きぬ 柚香
○22 初冬の鍵盤の蓋開けしまま 織女
○25 小春日の出入りに会釈検疫所 織女
○33 小春日の古道具屋に古き鍵 おるか
3 石 ポケットに鍵ある安堵冬銀河 KUMI
8蕗に化けて住んでる鍵の町 洗濯機
10 小春日や鳥を啄む鳥の目の 洗濯機
19 紙の鍵借りるホテルの旅小春 桑
21 鍵冷たし愛憎憎にかたむきぬ お軽
23 鍵穴を吹いて鳴らせて虎落笛 九鼠
24 柄の長き鎌研ぐ小春日和かな 桑
29 小春日の何かを忘れゆく心地 KUMI
31 小春日のよき貌ひとつふたつかな 真里子