氷菓 化・怪
◎◎○○○ものの怪の端に連なり夕涼み 真里子
◎○○○5 怪談の果つるや百合の匂ひ濃し 明美
◎○○9 遠泳のものの怪も陸めざしをり 織女
◎○○24 氷菓食べ風のゆくへを見て居りぬ 明美
◎○ 14 凌霄やいまごろ化楽天あたり おるか
◎3 竜巻よどうしたソフトクリームだい 洗濯機
◎6 野晒しの下げまで待てぬ氷菓かな おるか
○○○○ 19 妖怪に草履を盗られ昼寝覚 桑
○○○13 突き崩す氷菓聞こえぬふりをして 柚香
○○○15 端居して白濁色の化粧水 海渡
○○8 ぺらぺらの匙が似合いの掻き氷 柚香
○○12 デザートの氷菓のごとき男とか 洗濯機
○○20 たそがれの怪しきものに夏蓬 九鼠
○1 葛ざくら妖怪の肌濡れにけり 海渡
○4 太陽に氷菓の棒をまだ握り 真里子
○7 氷山のかさと消え行く魂祭 織女
○21 ベンチにて深き眠りの氷菓売 海渡
2 それぞれに脚投げ出して氷果実食ぶ 明美
10 係累の無し化野に露踏みて おるか
11 肋浮きしあの子に氷菓贈りたし 九鼠
16 けものらの昼寝時なり氷水 織女
17 幾変化してゆふぐれの青ふくべ 真里子
18 白山出かき氷から客がつき 洗濯機
22 サイダーの泡がシュワッと少年期 九鼠
23 アイスクリームバニラに母の昔あり 桑
25 へぼ胡瓜つけて釣り糸垂らしけり 柚香
27 こめかみをつんつん刺すやかき氷 桑