◎◎◎◎◎3 夕立ちは火薬の匂ひして愉し とびお
◎○○○2 しづけさの青ほほづきを滑る雨 真里子
◎○○24 よく滑る口がありけり冷素麺 柚香
◎○6 姫塚へ径消えてをり梅雨の蝶 柚香
◎18 雨兆すひたと垂れたる青簾 真里子
○○○○ 21 忍冬の花を弾きて通り雨 織女
○○○7 雨傘を買いてすぐさす雨女 こはぎ
○○○10 山住みの庭に畑に滑りひゆ 桑
○○9 雨音に寝まり浮巣を夢にみむ 九鼠
○○15 ホースから水をどり出る梅雨晴間 柚香
○○22 わずか滑る夏座布団の端踏めば 九鼠
○○26 梅雨の夜音なき雨に起こされて こはぎ
○○27 雨乞の端を園児の列通る 織女
○○28 雨の夜の語らひ深く蝸牛 洗濯機
○○29 雨音のここまで届く熱帯魚 とびお
○5 西国の旅雨魚大串に おるか
○8 鎌倉のあぢさゐ寺は今日も雨 桑
○12 朝凪の沖滑りゆく貨物船 KUMI
○14 糸染めて機音たてて梅雨の家 KUMI
○23 ものの影さへも眩しき梅雨晴間 KUMI
○25 蜘蛛の巣の雨粒ひかるゆし豆腐 とびお
1 郭公の聞ゆる雨の厨かな 桑
4 花の木の雨はじきをり入道雲 洗濯機
11 梅雨穂草産み月といふ月ありて 織女
13 ソーダ水二人にやはき雨の檻 おるか
16 望まれぬ婚儀の席や梅雨晴間 洗濯機
19 甕棺に屈葬の痕梅雨深し 九鼠
20 山霧に息ととのへよ雨のあと 真里子
30 遠雷やことに滑るは女坂 おるか
31 霧雨や街も若葉も一色に こはぎ