第68回水族館ネット句会
兼題 天、敵
◎◎○○ 宗祇忌の天より来たる魚の影 織女
◎◎◎○○ 竹串の岩魚の顎に敵意あり 九鼠
◎◎○ 大鯉の背の柔らかく天高し 織女
◎○○○ 稔り田の風を入れをり天守閣 織女
◎○○○ 秋蝶へひらりと天の降りてくる 真里子
◎○○ 天瓜粉歳問へば指二本立て 柚香
○○○○○○ 蝉しぐれ天井高き孔子廟 桑
○○○○ 目で滝を昇りて天に到りけり 九鼠
○○○ 逃げ水を追ひ追ひて敵欲しきかな おるか
○○○ 邯鄲やここ天領の関所跡 桑
○○ ガリレイの手の汗しとゞ天球儀 洗濯機
○○ 主なき軒朝天に溶けたくて おるか
○ 天駈ける炎帝の下トマト喰う かりんとう
○ 七夕やこの短冊は恋敵 柚香
○ いま欲しきは真の句敵星流る お軽
○ お天道に剣振りかざす西瓜割り かりんとう
○ 天草や半被(はっぴ)にクルス夏祭り 桑
○ 八月は天仰ぎ人憶ふ月 九鼠
○ 遠花火天領の闇ふくらみぬ お軽
天窓に日影さしこみ夏休み 洗濯機
向日葵に似しはじめての恋敵 真里子
満天の星に響くは蝉時雨 こはぎ
山守りの我こそは蚊の天敵ぞ おるか
天領や丸々肥えた放屁虫 柚香
秋の蜘蛛敵も味方もなかりけり 真里子
炎天の下すたすたと女子高生 かりんとう
花火消えしかと横たう天の川 こはぎ
橋立や水天髣髴伸びゆけり こはぎ
天国に要不要論抱枕 洗濯機
外灯のしつかり点り天の川 お軽