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第64回水族館ネット句会

春の月 春眠 春愁

◎◎◎    春月を大湖にひとつ余呉にひとつ   九鼠
◎○○○○ 春眠の渦ゆるやかにモネのあを   海渡
◎○○○  能登杜氏の指やはらかに春を寝て  おるか
◎○○○  春の月旧街道にポン菓子屋   真里子
◎○○○  春愁や大きな銀のハイヒール  真里子
◎○○○  春愁やマリオネットの力瘤   柚香
◎○○   春眠の続きのやうな空のいろ   KUMI
◎○○   春の月ジャガイモ未だ箱の中   ふくさん
◎○    箸一膳ヘりし食卓春の月  こはぎ
◎○    外灯のちちちと鳴くは春愁か  おるか
◎      春愁の受話器に深く息ひとつ   桑

○○○○ 春愁や午後のスペイン料理店  こはぎ
○○○   春の月影絵の狐がコンと鳴く   美頬
○○○   砂に手をいれ春愁のはじめとも  お軽
○○○  春眠の子の片頬のえくぼかな  桑
○○○  若禰宜の巫女呼ぶ声や春の月   かりんとう
○○   溜池に飼ふ春月と錦鯉   九鼠
○○   春月や織部の窯場志野の里   おるか
○○   春眠の淵に故人と足を垂れ  お軽
○○   ケータイの並ぶバス停春の月   かりんとう
○○   春眠に樹木のこゑのとどきゐる   真里子
○○   春の月むかし話のアポロかな   美頬
○    春眠し音なき昼の診療所   こはぎ
○    髪濡れて生れしみどり子春の月   お軽

春眠やそっとずらしたパイプ椅子   柚香
春愁やおぼえてゐるかといふ電話   洗濯機
鎖しても鎖しをりても春の月   洗濯機
春眠のぶらぶら彼岸辺りまで   九鼠
屈託の無き人有りや春の月   かりんとう
再会をまたも果たせず春の月   KUMI
春愁の鏡に眉の影ほそく  美頬
春愁やピカソの女に目が三つ  柚香
春愁や秋に郵政民営化   ふくさん
春眠を覚えず今も夜勤かな   ふくさん
春眠や一泊入る別院前  洗濯機
春愁やふたつ音でぬハーモニカ   海渡
よそ見してピアノ弾く子に春の月   海渡
水切つて沈む小石や春愁ふ  KUMI
子守唄母うたひつつ春眠し  桑

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