第53回水族館ネット句会 兼題;季節の鳥、無季の鳥も可
◎◎◎○○○ 風吹けば風に口あけ燕の子 KUMI
◎◎○○○○ 膝に手を置けば風来るほととぎす 明美
◎◎○○○ 濃きあはき緑のサラダ夏燕 真里子
◎◎○ 筒鳥やもうすぐご飯炊き上がる 海渡
◎○○○○ 夏雲雀いづこの空も堅かりき お軽
◎○○○ 揚げ雲雀眼底検査暗き部屋 かりんとう
◎○○ 赤翡翠精進せよと夢にまで おるか
◎ 比内鳥名前に引かれ夏カレー ふくさん
◎ 紫の夕日を受けて燕飛ぶ ふくさん
◎ ほととぎす闇夜の首長かも知れず 真里子
○○○○○ 燕の巣昭和の歌謡旧りにけり かりんとう
○○○○ 鳶の眼にタンポポの花よく見えて 九鼠
○○○○ 貝殻を鳴らす遊びや夏つばめ 織女
○○○ 大瑠璃や晴れて来たりし空の端 明美
○○○ 漆黒の闇こそよけれ青葉木莵 九鼠
○○ 夏燕小道中央堂々と こはぎ
○○ 拝殿に矮鶏の駈け込む白雨かな 柚香
○○ さえずりのなかに鋭き眼のありぬ お軽
○○ 揚げ雲雀回転木馬に吾子怯み かりんとう
○○ 少年の隠れ煙草や行々子 柚香
○○ 海猫(ごめ)鳴くや魂の軽きを背ナにのせ 海渡
○ 聖五月強気となりし母烏 こはぎ
○ 聖五月瑠璃の耀く鳩の羽 桑
○ 鴉の巣見上げみんなで相談す 柚香
○ 老鶯の山に向かひて坐りたる 明美
○ 暇人にあらず軽鳧の子ながめゐて KUMI
○ 番付のあほられてをり羽抜鳥 織女
○ 己が影踏む白鷺の一歩かな KUMI
○ フラミンゴ時々翼を見せるもの 玲奈
○ どの人も鳥の目鼻や木下闇 洗濯機
良く泳ぎ潜く小鷭の笑ひけり 桑
はやともの風にひよどり龍となり こはぎ
梅雨寒や舌をとらるゝ鳥の眉 洗濯機
曾祖父も祖父も中夭つばくらめ 洗濯機
新緑の爆裂音に烏舞う ふくさん
蕗を煮てくれる夕鳶なほ高く おるか
青鷺の孤高と澱みたる川と 真里子
波にのる川鵜の嘴に動くもの 桑
すずめの子高くは飛ばず降りてくる 玲奈
父の日や曳く影淡しニッポニア・ニッポン おるか
ジーンズを着ておほるりの島おもふ 九鼠
なき交わす声も淋しき烏かな 玲奈
仏法僧欲す鬼太郎ちゃんちゃんこ 海渡
夏つばめむらさきの行きしめの行き お軽
夏鶯薪大尽とぞ申す 織女
2006年5月