第48回水族館ネット句会 兼題;冬の星、冬の空、冬銀河
◎◎○ 冬の星あをしいのちの眠るとき 山猫
◎◎ 羽先よりこぼれゆくなり冬銀河 海渡
◎○○○○○○ 燃え尽きて文殻匂ふ冬銀河 柚香
◎○○○○ 冬銀河架橋は小さき島の灯へ お軽
◎○○○ 冬北斗手をつなぐ子にシャボンの香
柚香
◎○○ 冬の星町会長と辻別れ かりんとう
◎○○ 膝抱いて黙しゐる子に冬銀河 真里子
◎○○ 冬の雲傷みし馬車として奔る 九鼠
◎○ 犬のごと訃は寄り来たり冬北斗
おるか
◎○ 雲はいまうしなう形冬の空 お軽
◎ イカロスの夢を夢みて冬青空 こはぎ
◎ 遠きほど光やさしき冬の星 海渡
○○○○ ハーモニカ冬の荒星磨きをり 九鼠
○○○ 古びたる螺子巻玩具冬銀河 真里子
○○ オリオンを久しく見ずと父に言う 玲奈
○○ 坪庭や降りてきてゐし冬の星 洗濯機
○○ 凍空に一角獣の現るる 桑
○○ 冬の空煩悩ふかきままでいる 玲奈
○○ 冬銀河今宵は誰も良い子にて 玲奈
○○ 父の忌や大きな冬の星ひとつ KUMI
○ 冬銀河ザンビアの児より便り来る 桑
○ 経なべて地獄にくはし冬銀河 おるか
○ 身の内の燃えて放てり冬の星 山猫
○ みなみなる南座遠く冬の星座 洗濯機
○ 狛犬の歯並確とす冬の晴 かりんとう
○ 父のなきことが原点冬の星 お軽
○ またの名を馬入川とぞ冬銀河 織女
○ 冬銀河実のなる木々にそそと触れ こはぎ
○ 義経や安宅の関に冬の雲 ふくさん
○ 父母をはるかに昴今を光る 九鼠
○ 冬星に近づき神の在さざり 織女
○ 賽銭の響きや二つ冬銀河 かりんとう
○ 冬の星ハシブトガラスの声残し ふくさん
○ 毀たるる家の赤き実冬の星 真里子
○ 冬青空をとこの腰の鎖鳴る 柚香
さすらひや銭湯帰りの冬銀河 洗濯機
冬天にマツケンサンバか安宅関 ふくさん
この世とは砂上の楼閣冬銀河 山猫
百光年否千光年の冬銀河 KUMI
第九聴くたかぶり止まず寒昴 桑
富士見えぬ方の冬空深かりし 織女
旅立たむ明けの凍星真向ひに KUMI
壺下げて天狼の一つ目に追はれ おるか
オリオンのすこやかにまつとうにあり 海渡
熱の子にココア温め冬銀河 こはぎ
投句のみ;九鼠
2005年12月