第46回水族館ネット句会
「黄」 「黄色」 「菊」
◎◎◎◎○○○ 夕あかね菊師菊より濃く匂ふ 九鼠
◎◎○○ 黄落や閻魔堂より笑い声 織女
◎○○○ 馬魂碑を囲む野菊の影ちりぢり
柚香
◎○○ 千年の銀杏黄葉や「見聞録」 洗濯機
◎○○ 風除けの菊の盛りや海女の畑 織女
◎○ より昏きへと落鮎の胸の黄よ おるか
○○○○ 幼帝の莟召されし菊人形 柚香
○○○ 無住寺の札所二番や野菊晴 桑
○○○ ゴッホの黄梅原の赤秋の山 KUMI
○○○ 野紺菊大学ノートに旧師の詩 真里子
○○ 浜菊やわが影波にひかれては 織女
○○ 勧進僧重源座像野紺菊 九鼠
○○ 白杖のひとに肩貸す菊日和 KUMI
○○ アルタイの石斧美し菊日和 おるか
○ 菊膾鼻腔の虚の広さかな かりんとう
○ すがれたる菊の三本交差点 玲奈
○ 黄昏の微熱明かりの花野かな おるか
○ 黄落や高いたかいと児をかかげ 柚香
○ 白山や中宮温泉菊理媛 洗濯機
○ おみくじの吉を善しとす菊膾 海渡
高原の低き山際畑の菊 かりんとう
誰もかも黄色が誘う蒸かし芋 ふくさん
岳樺黄葉地軸漸傾斜 九鼠
貴船菊口約束の重さ問ひ 海渡
黄落や神がみの手をつなぎたり 海渡
セーターの黄色編みつゝ別れけり 洗濯機
稜線に黄葉づり初めし岳樺 桑
十月の午後四時の空の黄色かな 玲奈
黄落や人待ち顔にカフェテラス KUMI
歯の欠けし男笑ふか菊膾 かりんとう
真中に眼鏡の恩師菊膾 真里子
紅黄色クロヨン仰ぐ薬師の湯 ふくさん
黄金の光放てる泡立ち草 ふくさん
ほつくりと大粒の黄の栗御飯 真里子
音楽堂へ踏みゆく桜黄葉かな 桑
タンポポは丈が縮んで花をつけ 玲奈
投句のみ : 桑 海渡 玲奈 選のみ : こはぎ
2005年10月