第42回水族館ネット句会 「青嵐 薫風 風薫る 青葉」
◎◎◎○○ 千年を忿怒の秘仏青あらし 九鼠
◎◎○○○ 薫風や干せば薬といふ草に 真里子
◎◎○○ 青葉闇木椅子に人のあとほのか 洗濯機
◎○○○ くるぶしに触れて遠のく青葉潮 KUMI
◎○○ 千切られしもの水に浮く青嵐 とびお
◎○ 青葉風水のけぶりを追ひこせり 海渡
◎○ 風薫る野にまっさらなベビー靴 柚香
◎○ 青嵐や往路も帰路もひとりなる 明美
◎○ 青あらし楢の木の樽並び古り 真里子
◎ 風薫るパーカーの背を膨らませ 玲奈
◎ 薫風の細きかひなのつばさかな 海渡
○○○○○ 陶然と猫の半眼青あらし 九鼠
○○○○ をちこちに猿の眼のあり青葉山 KUMI
○○○○ 抜け道の行き着く果てに青葉闇 かりんとう
○○○ 使はれぬ火の見櫓や青嵐 KUMI
○○○ 陶印の一つ緑釉風薫る おるか
○○○ 学僧の頃の弁慶青嵐 九鼠
○○○ 鐘楼の鐘の昏さや青葉風 明美
○○○ 青嵐や子をこぼし行く縄電車 柚香
○○ 群肝のこころなるもの青嵐 おるか
○○ 風薫るにはかに海の近づきて とびお
○○ 青葉湖大き目の龍眠りけり 海渡
○○ 薬飲むための水飲む青嵐 とびお
○ 風薫る虫のゆりかご日ごと垂れ こはぎ
○ 老木にもたるる羅漢青嵐 ふくろう
○ 薫風と書き出す婚の案内来る 桑
○ 青嵐昔日恋を打ち明けし かりんとう
○ 薫る風十字を切りて親燕 こはぎ
○ 湖を見る丘にひとりや風薫る 山猫
○ 青嵐万の触手の動くさま 真里子
○ 人の世をななめ読みして青葉かな 洗濯機
薫風や五百羅漢の微笑みて 山猫
薫風やみづうみに脚垂らしたし 明美
薫風とともに走れる朝かな ふくろう
妻と二人青葉時雨の喫茶店 かりんとう
暁の雨あがりて青葉きらめけり 山猫
風薫る自分のじゃないヘルメット 洗濯機
徒歩ゆかば海への坂道青葉萌ゆ こはぎ
詩歌拒まず白隠の山青葉 おるか
花嫁の白きヴェールや青葉中 桑
木漏れ日の水にこぼれて風薫る ふくろう
青嵐トーテムポールに翼生え 柚香
青嵐シュプレヒコールをかすませる 玲奈
データ打ち疲れた眼に青葉かな 玲奈
目に映るものみな青葉若葉かな 桑
投句のみ・・・玲奈
選のみ・・・ふくさん
2005年6月