第41回水族館ネット句会 「朝 及び、朝の事、意味」
◎◎◎○○ 朝市や戸板の下の蠅叩き 柚香
◎◎◎○ 朝の茶を摘むはひかりを摘むごとし 明美
◎◎○ 小手毬やさらに小さき朝の露 洗濯機
◎○○○○ 朝の麪麭ふはりと千切れ聖五月 柚香
◎○○○ 山峡の朝をざわめく岩つばめ KUMI
◎○○○ 死者に汲む朝の水や青葉山 明美
◎○ 丹波暁闇後朝の青葉木菟 九鼠
◎○ 暁は死者の国めく時鳥 明美
○○○○○ 夏めくや人工島に朝の船 お軽
○○○○ 早苗田に影踊らせて登校児 KUMI
○○○ 有明の怖し怖しと鵺の声 おるか
○○○ 夏暁や水の景色のなかにゐて お軽
○○ 朝市の婆が自慢の夏わらび KUMI
○○ 八甲田朝を郭公啼きつづけ 桑
○○ 暁闇に青枇杷泛ぶ寺山忌 九鼠
○○ 猫の胴ながなが通る夏暁かな お軽
○○ あぢさしの朝凪の肌撫でにけり 海渡
○○ 若葉風入れ週末の朝寝かな ふくろう
○○ 一冊をむさぼるやうに明易し ふくろう
○ 木苺の一粒をてのひらに朝 真里子
○ 少納言殿夏あかときもまた佳きぞ 九鼠
○ 柿若葉寝起きのキスの方が好き 洗濯機
○ 現より山鳩のこゑ明易し 真里子
○ 猫舌の一家朝餉や虎耳草 洗濯機
○ 栃若葉朝の日わたる越(こし)近江 おるか
○ 雨の朝あまたの虫の匂ひ立つ 海渡
朝早く人に負けじと蕨採り ふくさん
朝を待ち文殊の山に蕨採り ふくさん
巣立鳥朝の光と風と音 ふくろう
艪の音や緑雨に鰓のほしき朝 おるか
夜明しの門に朝刊配らるる 桑
新樹光歯刷子ハミング寝癖髪 真里子
朝焼けをざく切にして潮満ちる 海渡
朝市や梅雨の奔りか小雨受け ふくさん
柿若葉朝の光の中にかな 桑
選のみ参加:こはぎ
2005年5月