第39回水族館ネット句会 「芽」
◎◎◎○ 木の芽山石窟縄文人御留守 九鼠
◎◎◎○ いり玉子ほろほろ一人木の芽張る おるか
◎◎○○○ 芽吹き山よりひそひそとさはさはと 真里子
◎◎○○ 草の芽は小ひさくうまくできてゐる とびお
◎◎ 涙ぐむ如やはらかく芽ぐみけり 九鼠
◎○○○○ かんかんと庫裏の普請や木の芽晴 桑
◎○○ 領布ふりて男をよばむ木の芽晴 お軽
◎○ いにしへのまたいにしへや芽のやなぎ 洗濯機
◎ 草芽吹く子の縦笛のドレミまで 桑
○○○○○ 玉葱の厨に芽ぶく戦災忌 KUMI
○○○○ 旅の荷はひとつがよろし木の芽風 KUMI
○○○○ とろとろの太陽をのせ真菰の芽 柚香
○○○○ 始業ベル朝顔の芽の総立ちに 柚香
○○○ 母の髪梳きたがる子や木の芽雨 明美
○○○ 高層のかぜに色増す桜の芽 ムンク
○○ 芽ぐみをらむ小地谷の里のふきのたう 九鼠
○○ 制服の採寸終へて芽木の道 KUMI
○○ 木の芽風歩こう会の列乱れ 桑
○○ 木々芽吹く夢いっぱいの黒かばん こはぎ
○○ お手討の昔ありけり桜の芽 お軽
○○ 人形に北枕して木の芽雨 おるか
○○ 頬杖を猫のくぐりて野薔薇の芽 おるか
○○ トマトの芽ふんふんふんと空叩き 海渡
○○ 木の芽風教会の午後誰れもいず お軽
○ 木の芽どき子を待ちわびる木馬の背 こはぎ
○ 芽柳やデモの隊列整えて 海渡
○ 木の芽雨木々ゆるやかに踊りだす こはぎ
○ たらの芽は紅く祖母の手に摘まれ 玲奈
○ あぶるため乾きむちうつため芽吹く 洗濯機
○ 弓道の坂道ほそく柳の芽 ムンク
○ もくれんの花芽は空に近くあり 玲奈
○ をみならのたらの芽摘みに行つたきり 明美
○ 球根の芽がほどけだす弥生かな 玲奈
蔦の芽のゆれて小窓をふさぎけり ムンク
寧き日の小鉢に少し木の芽和 真里子
草芽吹くピンクのバスケツトシユーズ 真里子
ゆるやかに新芽伸ぶやうキスをせり 海渡
波音の聴こゑてきさう木の芽晴れ 明美
花の芽の遠目に赤し雨の中 とびお
虚子の碑に三寸ほどの牡丹の芽 柚香
ものの芽の息吐く気配夜の窓 とびお
日野川に若芽を映す雪柳 ふくさん
彼岸にも雪を残して木の芽かな ふくさん
桜の芽ドカ雪うけて震えける ふくさん
ものの芽やできたばかりの夢の跡 洗濯機
選のみの参加:ふくろう
2005年3月