第35回水族館ネット句会
紅葉散る 冬紅葉 帰り花 2004年11月
◎◎○○○ 混みあへる天上天下紅葉散る お軽
◎○○○○ 乗り継いで逢ひにゆきし日冬紅葉 洗濯機
◎○○○ 帰り花小さき地図を買ひにけり 明美
◎○○○ 冬紅葉膝にこぼるヽ粉薬 明美
◎○○ 紅葉散る山に獣をねむらせて KUMI
◎○○ むすんではひらく風呂敷帰り花 お軽
◎○○ 素つ気なき帰り支度や冬紅葉 真里子
◎○○ 隧道の中へなかへと紅葉散る 真里子
◎○ 大鴉点じて冬の紅葉かな お軽
◎○ アラビアのタンカーが航く冬紅葉 九鼠
◎ バス停でいつも見る人帰り花 とびお
○○○ 二度咲きの花も在五が物語 九鼠
○○○ 持ち主のなき傘ばかり帰り花 とびお
○○ 空の色定まりがたしもみじ散る 玲奈
○○ ためいきをつけばいちめん返り花 KUMI
○○ 冬紅葉ひとすむところみなかなし 洗濯機
○○ 狂ひ咲く花よりほかはなき島か 山猫
○○ 帰り花数限りなき非業の死 九鼠
○○ 冬紅葉神の喇叭のトテチテタ 洗濯機
○○ 冬紅葉犬の足音さくさくと とびお
○ 散紅葉光となりて深谷へ 桑
○ 老いゆける父母住む家の冬紅葉 玲奈
○ 寂しさは空にありけり返り花 山猫
○ 冬紅葉無口に歩く人の群れ 玲奈
○ 冬紅葉抜けてピアノを売る男 おるか
木造の穴あき廊下帰り花 真里子
湖に向く祖父母の墓と返り花 おるか
道果つるあたり躑躅の狂ひ咲き KUMI
もみじ散る樹上のままに重なりて こはぎ
月もなく帰る家なく冬紅葉 山猫
呑みこんだあの日のことば返り花 こはぎ
堂裏のもみじ散る音風の音 桑
イカルスの叫びどこかに冬紅葉 おるか
もみじ散るサクリサクリと子らの足 こはぎ
紅葉散るこの青空に耐へきれず 明美
ふと気付く白山吹の返り花 桑