第33回水族館ネット句会
きのこ 2004年9月
◎◎○ お七夜にみちのくぶりの茸飯 桑
◎○○○○ ざわざわとざわざわと夜の茸山 お軽
◎○○○ 茸狩り顔にまつはる妙な風 お軽
◎○○ 胞子満つ茸狩られし後のこと とびお
◎○ 切株に翼をひろげ猿茸 桑
◎○ 舞茸や夢に正夢逆さ夢 お軽
◎○ のぞき込む山の匂いの茸かな とびお
◎ うたふやうに過ぎる影あり茸山 真里子
◎ ジヤズ鳴つてをり月夜茸育ちをり 九鼠
○○○○ 箸の先つるりと逃げて初滑子 桑
○○○ 立つてゐるだけでいゝのさワラヒタケ 洗濯機
○○○ 倒木の朽ちて茸をそだてけり KUMI
○○○ ぴったりと外れぬ松茸椀の蓋 KUMI
○○○ 阿弥陀堂出てあみたけの雨となる おるか
○○○ 誰彼の帰らぬ夜や茸裂く とびお
○○ 街灯や噴水公園大茸 洗濯機
○○ 落人の触れて光りし月夜茸 九鼠
○ 夢に来し母と妹茸飯 おるか
○ きのこ地図教へし長子外つ国に 洗濯機
○ 切株に遠つ祖坐す茸山 九鼠
○ 茸山よりしんがりを男の子 真里子
しいたけの傘に触れていて寂し 玲奈
えのきだけひとつ短きものありて 玲奈
笑ひ茸毒茸月夜を踊らうか 真里子
森の霊宿す茸のうつくしき KUMI
捨てられた畳に馬糞茸生えて 玲奈
ブナシメジ炊き込みご飯コンビニで ふくさん
毒キノコ眺めているか彼岸花 ふくさん
朝取りのマツタケ眺め平瀬の湯 ふくさん
街古りて生き生き育つ毒茸 おるか