第30回水族館ネット句会
簾、夏座布団、夏布団、油団 2004年6月
◎◎○○ さらさらと月光つのる夏布団 明美
◎◎○○ 豆腐屋の真昼も暗し夏暖簾 明美
◎○○○○ 魚が跳びさう水色の夏布団 九鼠
◎○○○○ 信長忌とは蘭丸忌青簾 おるか
◎○○ 雨意きざす猫の油団を踏む音も おるか
◎○ 繭玉のごとく睡る子夏布団 明美
◎○ 夏暖簾 死絵に生きる 団十郎 ふくさん
◎○ 今生の寝嵩にのせて夏布団 お軽
○○○ 別の世の扉のやうに青簾 真里子
○○○ 夏布団引けば波音寄する宿 KUMI
○○ 盛り塩のくづれて夜の夏暖簾 KUMI
○○ 簾たらして一力の壁赤き お軽
○○ 大正の頃の油団と言はれけり 九鼠
○○ 麻暖簾瀬音いよいよ近づき来 真里子
○ 魚干して洗濯乾して夏のれん とびお
○ 夕星や簾の外は郭町 洗濯機
○ 勢ひよき丸一筆の夏暖簾 真里子
○ 麻座布団さびし真青き旅の後 おるか
○ 青簾もどきを吊りて恙なし 九鼠
○ 軒並に簾を吊って路地住まひ 桑
○ 赤子より母良く眠る夏布団 KUMI
○ 古町に簾を吊りて小商 桑
○ 日韓の 作家が集う 玉簾 ふくさん
簾上げれば家ぬちが見え祖母がゐる お軽
簾してその内側に二人きり とびお
音さやに舞い踊る雨夏簾 こはぎ
青簾忌中と貼って人出入り 桑
ビューティホーなんて言へない新簾 洗濯機
夏布団掛けて蹴ってと朝来たる こはぎ
親孝行 鴉に学ぶ 油団哉 ふくさん
ぬばたまの夜を彩りて夏布団 こはぎ
健康やかりりと青き夏布団 とびお
ザラザラと人の息恋ふ簾ごし 洗濯機
句会の様子は、句会場(BBS)のログ(1303〜)にあります。