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第29回水族館ネット句会

「夏衣」「衣替え」   2004年5月

◎◎◎   戦争や写真の誰の夏衣    洗濯機
◎◎○   熟るゝもの熟るゝさなかや夏衣  洗濯機
◎○○○ 石仏に雲の影こそ夏衣       おるか
◎○○   駅長のすこし猫背や更衣    KUMI
◎○     更衣するたび誰かに似るらしき  洗濯機
◎○     しろい花むらさきの花更衣    九鼠
◎○     反転のつばさ横目に更衣    真里子
◎       夏服の少女柵に足を掛け   玲奈
◎       一の腕二の腕衣更へにけり  お軽

○○○○○  けふよりの遊びの日々ぞ更衣  お軽
○○○○   仰ぎ聴く大樹の声や夏衣     真里子
○○○○   姿見に乳房確かむ夏衣      とびお
○○○○   さやさやと波が鳴るなり夏衣    明美
○○     われにまだ男友達夏衣        お軽
○○     衣替ふ十年のちを思ひつつ     KUMI
○○     衣替えして水兵の幼顔       とびお
○○     誰に会ふ約束もなし更衣     KUMI
○○     青年のすねの白さよ夏衣      玲奈
○○     これは資源これは私財と衣替え  こはぎ
○○     露命なるすずしきものを衣替   おるか
○     二の腕の母に似てきし衣替え    とびお
○     年金を 未納議員に 衣替え    ふくさん
○     明快に鳴く声のあり更衣       真里子
○     風とほす羅母のあるごとし      九鼠
○     仰臥漫録漱石の夏衣        九鼠
○     夏ごろも纏へば鳥の声近し     明美
○    夏服の子等笑ひ合ひ光り合ひ    明美
○    模様まで替わらぬ猫の衣替え     玲奈

衣替え 通風歯痛 五十路かな   ふくさん
夏衣 三寒四温か 風邪来る     ふくさん
光増し風重くなり衣替え       こはぎ
今日の日を重ね重ねて衣替え    こはぎ
思ひ出にはや追ひつかる夏衣    おるか
更衣気紛れなりし陽気かな      桑
薄くさす口紅のいろ夏衣        桑
茶を点つる帯ゆるやかに夏ごろも    桑

句会の様子は、句会場(BBS)のログ(1269〜)にあります。

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