第24回水族館ネット句会
「寒雀」「寒椿」「寒卵」 2003年12月
◎◎○○ 寒卵ならぶ銀河に尻向けて おるか
◎◎ わが息にをさな子つゝむ寒椿 明美
◎○○○○ 昏れてゆく水に無数の寒椿 明美
◎○○○○ この街に競馬場あり寒雀 とびお
◎○○○ 御破算の気合一閃寒雀 洗濯機
◎○○ 縄跳びの先をたどれば寒椿 玲奈
◎○ 睡さうな仏を拝す寒椿 明美
◎○ 戸障子の日ざしはかなき寒雀 ひみこ
◎○ その黄身のひとすじの血や寒卵 九鼠
◎○ 犬埋める墓堀る父よ寒椿 とびお
◎ 寒椿この世のえにしすべて夢 ひみこ
○○○○○ 探偵の貼紙古び寒雀 真里子
○○○○ 文人の偏屈片意地寒卵 真里子
○○○ みちのくの辛口とどく寒雀 おるか
○○ こはれまいこはれまいとぞ寒卵 玲奈
○○ 胚をもつ寒の卵を解きほぐす 九鼠
○○ 寒雀風にもまれながら飛ぶ 玲奈
○○ 十日講帰る枝道寒椿 洗濯機
○○ 日溜りの祠賑はひ寒雀 桑
○○ 寒雀おそろしかりし母の留守 九鼠
○ 寒卵透きてし見ゆる昔かな お軽
○ 夫と子の粥へと落とす寒卵 高原まお
○ 病院の帰りに買ひし寒卵 高原まお
○ うなだれて校舎へ侘助寒椿 おるか
○ 寒卵人のあはれもこの重さ お軽
○ 餌を待つて鶏舎沸き立つ寒卵 とびお
○ 月光のときどきおよぶ寒卵 お軽
けふひとり朝餉や卓の寒卵 洗濯機
寒卵風邪に負けるな村の子よ ふくさん
寒椿湧き出る泉見守りて ふくさん
ひっそりと宗家の庭の寒椿 ひみこ
ゆつくりと夫が割りたる寒卵 高原まお
寒雀を伴い逝くかイラクまで ふくさん
かじかめる掌にぬくもりの寒卵 桑
茶事すすむ中寒椿ほぐれ初む 桑
採り立ての京の野菜と寒卵 真里子
句会の様子は「句会場(BBS)」のログ(1042〜)にあります。