第20回水族館ネット句会
兼題は、「舟」「船」です。 2003年8月
その他、ボート、ヨット、タンカー、もOK。筏、潜水艦は、だめ。
◎◎◎○○○ 白夜その昔に舟を柩とし おるか
◎◎○○○○ 笹舟の深く裂けたるにほひかな おるか
◎◎○○ みづうみに小舟ちらばる霧時雨 明美
◎○○○○ 日に一度船着く島の仏桑花 KUMI
◎○○○ 盆過ぎの川面やつれし渡し舟 ひみこ
◎○○ 船乗りとわかりし宵や鬼灯市 洗濯機
◎○○ 船上に水を飲みゐる秋気かな 真里子
◎○○ 舟は朽ちゆく蓼の花揺るゝほど 明美
◎○ 目の前で揚がる天麩羅船料理 高原まお
○○○○ つゆくさのあふれて舟のとほざかる 明美
○○○○ 屋形船うつつの闇をゆらしをり とびお
○○○○ 盂蘭盆会戦艦のまちは和らげり こはぎ
○○○ 舟べりに肌着干しあり天高し ひみこ
○○ 夏の果て芭蕉碑の背に鉄の船 とびお
○○ 鷺草を船辺に浮かべ手取川 ふくさん
○○ 昼の月先定めなしだましぶね こはぎ
○○ 話すやふに二艘の船の帰り来し とびお
○ 秋霖や積荷吐きたる油槽船 洗濯機
○ 貨物船裸のマリアクルスかな 洗濯機
○ 舟虫や老いて繕ふ漁の網 KUMI
○ 夏の雨船今橋の下を過ぐ 高原まお
○ 逆しまに舟積んでゆく星月夜 真里子
○ 霧笛いま鬼ヶ島行連絡船 KUMI
草の船砂場の隅で座礁せり 玲奈
舟型のたこやきも囃す地蔵盆 こはぎ
笹舟に思いたくして盂蘭盆会 ふくさん
濁流に笹舟流すここちかな ふくろう
夏川に失敗したる笹舟も 高原まお
汗の子の匙握りしめ舟こぎぬ ふくろう
座礁せるタンカー臭し紅蜀葵 おるか
とんぼうと空を行く船仰ぎゐる 真里子
万灯船川面に映へて魂祭り 桑
ゴンドラに唄う水夫の星涼し 桑
盂蘭盆の船影哀れ九頭竜湖 ふくさん
舟盛りの刺身に騒ぐものもなく 玲奈
寺山に舟型の岩秋来る 桑
夏草やニッポンチャレンジ陸の上 ふくろう
ポセイドンの名を持つ星へ船を出す 玲奈
ヨットの帆炎上のごと秋夕焼け ひみこ
句会の様子は「句会場(BBS)」のログ(833〜883)にあります。