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第13回水族館ネット句会  2003年1月

席題、「香り、匂い、臭い」(またはそれを感じさせる)
三句投句、五句選

◎◎○○○○ 太葱の強情の香を刻みけり     真里子
◎○○○○   夢に泣き雪の匂ひに目覚めけり  明美
◎○○○     女子大の喫煙室に風花来     真里子
◎○○      臘梅花肺胞ひとつ甦り        ふくろう
◎○        青墨に青樹の香顕つ寒の雷    おるか
◎○       柚の香や旧主ゆかりの銀蒔絵   洗濯機
◎○       飼はれたれば神馬臭ひぬ冬麗   おるか
◎○       身の奥に海の香ありし寒夜かな  明美
◎         満天に星動きをり雪を嗅ぐ     洗濯機

○○○      水仙やまた履歴書を書いてをり    萬里鈴
○○○      凭れゐし冬木けものの匂ひして    しま
○○○      雪深き父の書斎の煙草の香      しま
○○       雪折れのあの枝この枝と日暮れかな おるか
○○       冬木の芽青きインクのにほふかに   真里子
○○       潮の香の残る毛布をかむりけり    しま
○         味噌の香を厨に充たす霜の朝    KUMI
○          海鼠の紐するすると解け海香る  とびお
○         刻々と迫りて強し水仙花        萬里鈴
○         雪晴や犬の嗅覚人の嘘        KUMI
○         息苦し男のコート掛けられて     とびお
○         雪の香と思ふ暁闇深かりし      明美
○         沈丁の蕾はや香を放ちたる      KUMI
○         懐手堂の沈香のろのろと       洗濯機


          一月のプアゾン臭きタクシーかな とびお
          冬林檎かじれば五時の鐘の音  萬里鈴
          嗅覚の目覚めてゆくや春近し    ふくろう
          待春の香闇夜に漂へり        ふくろう


選のみの参加:高原 まお

句会の様子は「句会場(BBS)」のログにあります。(615からです)

25日(土)午前10時に「席題」発表。
26日(日)午後6時までに三句出句。
同日午後9時までに選。